地球環境課題を自分ごとへ 〜私たちの地域と地球の未来像を創る〜
近年の気候変動により、極端事象の影響が日本及び世界各地で報告されるようになってきました。一方で、経済発展や人口増加、グローバリゼーションによる生活様式の一元化によって、わたしたちは、地域がこれまでの環境・社会変動を乗り越えてきた知を失いつつあるのかもしれません。また地球環境問題と地域固有課題のスケールが異なるため、わたしたち個人で問題意識を持つのが難しい現状があります。また、わたしたち研究者が喜界島に入って気づいたことは、科学知が専門家、地域、世代を超えたコミュニケーションの欠如により地域社会に届かない、適切に活用されていないなど、科学知と地域社会の間には、大きな隔たりが存在することです。これらの課題の解決に向けて長期的に取り組むべく、わたしたちはコミュニケーションの手法としてアートを取り入れます。科学の力や先人の知恵を基に、共感を得やすい地域社会像を得るために、1)アートを媒介として科学分野・ステークホルダー間の知見を融合する手法、2)アートを媒介として共感を得やすい地域社会像を得るために、有識者、企業、アーティスト、地方自治体と実現に向けたプロジェクトの企画立案と実行を行います。それぞれの知識や経験、想い、理想の未来をアートで表現し、共有することにより、地球環境問題に対して地域から解決を目指す共創の手法と人材を創出します。