公益社団法人2025年日本国際博覧会協会
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共創チャレンジ
2023.09.22
法人
2025年8月、エル・システマの理念に共鳴する子どもたちが、大阪・関西万博にて開催される、いのち会議主催で、いのち宣言を発表する場に参加するため国内外から大阪に集結。音楽祭の理念に共鳴する音楽家、諸外国の関連団体と共に、インパクトある芸術創造を通しての共生社会の実践を目指します。
少子化、働き改革による部活動の地域移行の動きが進むこと、そして、コロナ禍を経て、子どもたちの間での体験格差が、どこに暮らすか、家庭の経済、文化資本環境、障害の有無によって拡大しています。楽しく、一人一人の尊厳が守られ、ケアの精神に溢れ、心置きなく芸術性の高みを追求できる環境の実現のために私たちの責任を果たしたいと考えています。
誰もが自由で創造性を発揮できる共生社会の実現を目指して、希望すれば誰でも無償で参加できる音楽教育プログラムを、日本各地で展開してきました。 活動の礎は南米ベネズエラで約50年前に始まった無償でありながら仲間と共に芸術の高みを追求する音楽教育プログラム。エル・システマと呼ばれるこの活動は、世界70以上の国・地域で、各々の社会課題に取り組む形で独自に展開され、子どもたちの生きる力を育み、より良い社会を作ることを目指しています。 日本では東日本大震災・原発事故からの復興を目指して、福島県相馬市にて2012年に開始。自治体、公共施設、地元民間団体との共同事業として、現在、岩手県大槌町、東京都、神奈川県川崎市、長野県駒ヶ根市、京都府舞鶴市、大阪府豊中市、そして沖縄県読谷村まで全国8か所に活動が広がり、間接的な支援を含めると約2500人の子どもが参加しています。卒業した初期からのメンバーは逞しく成長し、大学生や社会人として様々な形で故郷へ貢献し、本事業の指導者として活躍しているものもいます。 大切にしているのは、誰もが取り残されることなく、皆で音楽をつくっていくこと。楽譜や指導法を工夫することで、合唱やオーケストラに、子どもたちは、障害があっても、初心者であっても加わることができ、他の人の音を聞きながら、誰とでもハーモニーを奏で、コミュニケーションをとり、かつ自己表現することを学びます。
テーマ「いのち輝く未来社会のデザイン」は、私たちが掲げるビジョン「誰もが自由で、創造性を発揮できる共生社会」。サブテーマの「いのちを救う」、「いのちに力を与える」、「いのちをつなぐ」は、ミッションである「共創の音楽で次世代を育み、共生社会を実現する」と、団体に関わる指導者のためのクレドである「喜び」、「ケア」、「尊厳」、「芸術性」、「責任」に沿っていると考えます。SDGsの達成に寄与すること、SDGs後の目標を構想することを重視する点でも一致していると考えています。
関連するSDGs目標は4(質の高い教育をみんなに)と10(人や国の不平等をなくそう)。参加費や楽器、楽譜、教材等、すべてを無償で提供し、誰でも参加できるよう工夫しています。実際に私たちの教室では、これまで楽器に触ったことがなかった子、目がみえない子、発達障害の子、LGBTQの子、ひとり親家庭の子、外国にルーツのある子等、様々な子どもが一緒に活動をしています。また、単に楽しく参加することにとどまらず、プロの音楽家との共演や鑑賞など、質を確保することも大切にしています。 広義では、私たちは、16(平和と公正をすべての人に)も大切な目標としています。誰にとっても自分らしくいられる日々の居場所としての合唱がオーケストラの場は、海外の音楽家や子どもたちとの共演や交流の機会へ繋がります。子どもたちは文化や言葉の違いを越えて、ひとつのものを共につくり上げられる喜びを知ることができ、これは、平和と公正の実現に向けて大きな意味となります。
大阪大学社会ソリューションイニシアティブ(SSI) /
問い合わせ先:
一般社団法人エル・システマジャパン
担当:菊川、田添
電話番号:03-6811-7077
e-mail:info@elsistemajapan.org
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