食の多様性に対応するプラントベースフード「ベジつゆ」の開発
世界が直面している地球温暖化、漁業による乱獲、プラスチックによる海洋汚染などによって、世界の漁洋資源が絶滅する恐れがあり、それは今「2048年問題」として指摘されている。そこで、豊かな海洋資源を守り、持続可能な開発の達成に寄与するため、わが国の伝統的な調味料である「だし・つゆ」をすべて植物性原料のみで開発することにした。
・だし・つゆの基本は、かつおと昆布の相乗効果による。だし原料として一般的に使用されているかつおやさばの代替食品として、うま味成分が豊富であるきのこ類、昆布および野菜類を用いて新たな「うどんだし」の開発に挑戦している。
・世界には、宗教や地域の違いによって、多様な食習慣・食文化が存在する。健康増進やアレルギーなどにより医療的な制限に基づいた食事の多様性もある。すべての人々の食事、つまり食の多様性(フードダイバーシティ)にも対応できる食品を開発する。
・現在完成しているうどんだし「ベジつゆ」については、かつおの風味に近づけることを目標としている。しかし、さらにプラントの持つ多様な生理機能を活かした「機能性ベジつゆ」を開発することや新しい植物性の風味やうま味「プラントテイスト」の研究開発を共創チャレンジを通して進めていくことを目的としている。