墓石の規格に満たなかった石材の利活用
共創チャレンジ
2024.08.23
法人
チーム名 | 有限会社島本石材工業 |
---|---|
共創メンバー | 有限会社島本石材工業 |
現在の活動地域 国/地域 | 日本/香川県 |
活動テーマ | //// |
香川県庵治産地は、古くから墓石用の丈夫な石が採れることから、墓石産業の町として発展してきました。しかし、外国産石の参入、供養スタイルの多様化や家族構成の変化といった時代の流れによる需要低下の影響を受け、ここ30年は減産が進んでおり斜陽産業となっています。
そのような縮小された市場において、私たちは、将来的に墓石加工業に替わる事業を模索する中、石材クラフトの製造・販売事業として2019年に本事業を始動させました。
原材料として主に活用するのは、産地の石、庵治石(あじいし※1) で、キズなどにより墓石としての歩留まりが低く(※2)、墓石として使用されなかった部分です。数百年の耐候性を備えた墓石規格をクリアできるのは、山から採石した3~5%と言われる庵治石。私たちは、規格外の石や、墓石加工する際に出るロスを活用し、新たな石の可能性と、自然素材による豊かな時の過ごし方を提案しています。
たとえば、墓石の付属品である〈花立て〉は、縦長の四角柱の真ん中が円柱状にくり抜かれることで、お花が活けられる仕様になってます。商品ラインナップの一つであるコーヒードリップスタンドの石台座は、この、くり抜いた円柱を輪切り状にカットして作られています。自然素材の持つ魅力が感じられるよう加工は極力シンプルに。無駄を省いたデザインながらも、どんなインテリアにも馴染むのは自然素材ならではの魅力です。
このような取り組みが、衰退していく地域産業を未来に繋げていく一助になればと考えています。
※1>庵治石(あじいし):四国の香川県の北東部に位置する五剣山から産出される花崗岩。その山麓に広がるのが庵治石の産地、庵治産地で、古くから墓石産業が盛んな街です。歩留まりの兼ね合いによる希少性、そして独特の石目模様の美しさから銘石として名高い一方、高い硬度(硬度7) と緻密な結晶によりごく微細な加工をも可能にし、産地に多くの名工を輩出してきました。 ※2>庵治石はキズやクラックが多い石質で、墓石一式(芯、台、花立て)用に山から切り出した巨石の3~5%しか墓石の規格に合致した部分がありません。残り95~97%は粒度別に様々な建材、庭石、舗装材、昨今では石材クラフトとして使用されています。
情報発信・PR: まだまだ認知度が低く、周知できていません。本事業に共感していただける方々にご協力を賜り、積極的に情報発信していける機会があることを望んでいます。
日本全国、台湾、シンガポール、タイ、北米
生産背景に興味を持って下さる方々、インテリアや雑貨販売事業者、
有限会社島本石材工業では、このような取り組みが「生活」を豊かにする、可能性を広げることに焦点を当てる、というサブテーマを体現していくアプローチのの一つとして提案していきたいと考えています。
連絡先 ajiishi@shimamoto-s.co.jp
会社HP http://www.shimamotosekizai.com/