私たちの共創チャレンジ
本プロジェクトは、廃校になった小学校を、地元の吉野杉をふんだんに使用し、無機質なコンクリートの校舎から、木の香りとぬくもりを感じられる環境教育センターや災害避難拠点・住居にリノベーションさせる試みです。リノベーションを行なう際の基本方針は下記の4点です
・かつての小学校の良さはや思い出は可能な限り伝承する
・地元の川上産吉野杉を効果的に使用する
・学生たちが主体的に設計・施工できるものとする
・メインテナンスが容易な設計であり納まりである
企画からはじまり、設計、施工、コスト管理、メインテナンスの実行まで、ものつくりに関わるすべてプロセスを村の大工さんや教員の指導を受けながら学生たちが行なっています。
未来への宣言
人口減少に伴う廃校の利活用は我が国の課題の一つとなっています。また、林業の育成と木材を有効に活用できる有能な建築技術者の輩出も国内において期待されています。林業の村で、森や木材のリアルな特性や魅力を理解ができる人材育成をしながら、過疎化する村への持続可能な地域づくりの一助となるべく、今後も取り組んでいきます。
きっかけ
大阪工業大学と奈良県川上村は、2010年7月に「連携・協力に関する協定」を結びました。大学サイドとしては地域連携・地域活性化の一翼として学生や教員が出向き、環境共生への工学的なサポートやアイデアを提供。村サイドでは、学生たちが学ぶ自然豊かなフィールドとそまびとや大工などのプロフェッショナルな技能を提供していただき、林業や木材の実状や環境に対する問題点を都会の学生たちにリアルに学ばせるために取り組んでいます。
大阪・関西万博のテーマとの関わり
大学生たちが、林業の村での体験を通じて自然豊かな山や森、木の大切さを知ることは、大変貴重な経験になります。また、自然材の貴重さや有り難さをリアルに深く学ぶことができます。老朽化した建築をリノベーションによって新たな価値を創出させることは、資源が限られている未来社会においては有意義なことだと考えています。