シーベジタブル

共創チャレンジ

2024.03.18

法人

チーム名シーベジタブル
共創メンバー蜂谷潤(合同会社シーベジタブル共同代表)、友廣裕一(合同会社シーベジタブル共同代表)、石坂秀威(合同会社シーベジタブル テストキッチンシェフ)、新井章吾(株式会社海藻研究所所長)、岡田大介(すし作家)、内田基晴(海藻発酵研究者/博士農学)
主な活動地域日本 / 高知
活動テーマ科学技術、バイオテクノロジー / 健康・医療(ライフサイエンス、ヘルスケア) / 食 / 地域活性化 / 海洋、水 / 生物多様性、自然環境、生物 / 農業、林業、水産業 / 循環型社会、サーキュラーエコノミー / ダイバーシティ、インクルーシブ /

私たちの共創チャレンジ

◉チャレンジを通して描く未来
シーベジタブルは、磯焼けにより減少しつつある海藻を採取して研究し、環境負荷の少ない陸上栽培と海面栽培によって蘇らせ、海藻の新しい食べ方の提案を行っています。日本の海域には約1500種類を超える海藻が生息し、そのすべてが毒を持たず、食用になり得るとされています。しかし、世界で最も海藻食文化が進んでいると言われている日本でさえも、食卓に並ぶのは数十種類だけ。1400種類以上もの海藻が未知なる食材として眠ったまま存在しています。過去から受け継がれる海藻食文化を守っていくと同時に、新たな海藻食文化をつくることで、海にも人にも良い未来を広げるために、活動しています。

◉世界初、地下海水をつかった青のり陸上栽培
シーベジタブルが特に生産に力を入れているのは、青のりの中で最も香り高く最高級品種と言われるスジアオノリです。かつての主産地であった高知県四万十川では、河口部の水温上昇に伴って収穫量が激減し、2020年には出荷量がついに0kgになりました。シーベジタブルは、世界初となる清浄でミネラル豊富な地下海水を用いた陸上での栽培を行い、独自に開発した設備(特許取得済)や生産ノウハウにより、高品質なスジアオノリを通年で安定的に供給しています。

◉海の生態系を豊かに育む海面栽培
海藻が形成する藻場は“海のゆりかご”と言われるように、魚や貝などの生き物たちの命を育む機能があり、海の生態系のバランスを保っています。しかし海水温が年々上昇していることで、海藻を食べるアイゴなどの魚やウニの活性が高い時期が長期化し、その結果、全国各地で食害が大きく発生し、藻場が激減しています。こうした状況の中で私達ができることの一つが、海面で海藻を栽培することでした。海水温が下がって食害を受けない時期や海域を特定し、そこに適した海藻を栽培すれば、一時期だけでも海に海藻がある状態をつくることができます。どうしても食害を受けてしまう状況では、カゴなどを使って栽培することが可能です。これにより今まで活用されていなかった海域に海藻がある状態を長い期間つくっていくことができ、海の生態系を豊かに育むことができると考えています。

未来への宣言

シーベジタブルは、海の生態系を豊かに育む海面栽培と陸上栽培に取り組みます。海水温が下がって食害を受けない時期や海域を特定し、それらに適した海藻を栽培することで、海に海藻がある状態をつくることができます。これらの取り組みにより、今まで活用されてこなかった海域に海藻がある状態を長い期間つくることができ、海の生態系を豊かに育みます。

きっかけ

◉取り組みの背景
海藻は、年々資源量が減少し、なかには絶滅の危機に瀕したり食文化が途絶えつつあります。海水温が年々上昇していることで、海藻を食べるアイゴなどの魚やウニの活性が高い時期が長期化し、その結果、全国各地で食害が大きく発生し、海藻が茂る藻場が激減しています。シーベジタブルでは、それらの海藻の種を確保し、ふたたび蘇らせて生産することで、守りつないでいます。40年以上も日本中の海に潜り海藻採取・分類を行っている専門家、藻類の種苗生産に長年取り組んできた研究者、水質や栄養分析の専門家など、多様なスペシャリストが集い、社外の研究者などとも連携して、分野を横断して海藻の基礎研究から栽培技術の確立まで取り組んでいます。

◉海藻で、人と地域をすこやかにする循環
シーベジタブルは、これまで食べられてきたけど採れなくなった海藻や、美味しいけど食べられてこなかった海藻の採取に始まり、栽培(種苗培養、設備開発、水質分析、試験生産)、収穫と製品化、販売、料理開発まで、一貫して行っています。その過程で、海藻を共に栽培するパートナーとなる地域の漁師、栽培設備の開発事業者、海藻食を共に広げてくれる料理人など、様々な人たちが関わることで、海の生態系を豊かにすることに繋げています。

◉海藻の新しい魅力・食べ方を発信
2021年秋に、海藻の料理開発の拠点となるテストキッチンを都内に開設しました。2つ星を獲得したレストラン『INUA』でスーシェフとして料理開発を担当した石坂秀威シェフをはじめ3名の料理人が、日々さまざまな海藻を、食材として可能性を見出すために活動しています。これまで向き合ってきた海藻は100種類以上で、海藻で作るデザートやドリンク、発酵調味料など、海藻の未知なる魅了を引き出しています。これまで料理業界でほとんど知られてこなかった海藻の活用と発信は、世界各地で驚きと感動を与え、国内外で高い評価を得ています。また、石坂シェフ率いるシーベジタブルテストキッチンが開発担当する新ブランド「Re-seaweed」は海藻を主原料とした加工品で、これまで味わったことのない新しい食体験を提供しています。

取組の展開

今後展開したい地域・方法現在、陸上と海面での生産拠点は10拠点以上、研究や種苗生産を行うラボは5拠点以上あります。これらの拠点を全国に増やすことで生産体制を強化し、研究や生産の取り組みを加速することができます。また、テストキッチンチームによるレストラン事業を展開することで、新たな海藻食文化を多くの方に体験いただくことを目指しています。
共創を希望する方々海藻を共に栽培するパートナーとなる地域の漁師、栽培設備の開発事業者、海藻食を共に広げてくれる料理人。

大阪・関西万博のテーマとの関わり

海藻が茂る藻場はいわば、海の森と言えます。その理由は、藻場があることで、水生生物の産卵・繁殖が促され、海の多様性を支えながら、海中への酸素供給も担っています。シーベジタブルが海面で海藻栽培を行うことで、結果的に、海や人に良い未来を広げています。

SDGsとの関わり

シーベジタブルは、これまで食べられてきたけど採れなくなった海藻や、美味しいけど食べられてこなかった海藻の採取に始まり、栽培(種苗培養、設備開発、水質分析、試験生産)、収穫と製品化、販売、料理開発まで、一貫して行っています。その過程は、海藻を共に栽培する地域の漁師、栽培設備の開発事業者、海藻食を共に広げてくれる料理人とのパートナーシップにより支えられています。様々な人々とのパートナーシップにより、海藻で人と地域をすこやかにすることに繋がっています。

お問い合わ先:info@seaveges.com