私たちの共創チャレンジ
グローバル課題であるカーボンニュートラル達成に向けて、世界第6位の海岸線延長を有する日本の地の利を活かした脱炭素施策であるブルーカーボン(藻場などの海洋生態系でのCO2吸収・貯留)対応技術の確立に向けたチャレンジを実施します。
具体的には、大阪湾・阪南市沖を試験フィールドとして、①CO2吸収・貯留量の大きい海藻(ワカメ;阪南市の水産養殖特産品)の試験的育成と②試験的育成データに基づく科学的知見の獲得(栄養塩類などの育成促進因子の把握)を図ります。
これにより、大阪湾でのブルーカーボン量の拡大に寄与する藻場育成・保全・再生のための技術的なアプローチを具体化し、その成果を大阪・関西万博の場で日本国内や海外に向けて発信します。
未来への宣言
SDGsの目標「気候変動への具体的な対策」「海の豊かさを守る」の実現を目指し、大阪・関西万博のテーマ「いのち輝く未来社会のデザイン」に貢献していきます。
きっかけ
ブルーカーボンに寄与する海洋生態系(藻場)の育成・保全・再生に関心を有する技術者・研究者が中心となって、ジャパンブルーエコノミー技術研究組合(JBE)傘下のジャパンブルーエコノミー推進研究会(BERG)に産官学プロジェクトを2023年3月に発足しました。このプロジェクトでは、ブルーカーボン量を拡大するための技術構想を提唱しています。
これらの技術を具体化する取り組みのひとつとして、日立製作所、大阪公立大学、および大阪府立環境農林水産研究所の三者共同研究によるフィールド試験を2023年12月より阪南市沖で開始しました。具体的には、阪南市沖の4か所に海藻種糸(ワカメ)を付与した海中ロープを設置し、生育状況と海洋環境(窒素、リンなどの栄養塩類濃度など)のデータ取得を実施しています。これにより、生育に適した海洋環境の把握など、定量的な科学的知見を獲得する計画です。また、得られた知見に基づくブルーカーボン施策、たとえば海洋肥沃化(ocean fertilization)などのアプローチを具体化し、将来の社会実装につなげていきます。
上記のフィールド試験は、条件を変えながら2025年度まで実施する計画であり、得られた最新の科学的知見や実用化のためのあい路事項などを大阪・関西万博のタイミングで、共同研究の三者および共創パートナーの阪南市と共にタイムリーに発信します。
共創チャレンジとしてこの活動に取り組むことは、SDGsの目標「気候変動への具体的な対策」「海の豊かさを守る」の実現を目指すことでもあり、大阪・関西万博のテーマ「いのち輝く未来社会のデザイン」の実現につながると考えています。
大阪・関西万博のテーマとの関わり
「いのち輝く未来社会」には気候変動の抑制や豊かな海の回復が含まれると考えます。これらのデザインに今回の提案活動の内容は整合するものと考えます。
【お問合せ】
阪南市未来創生部シティプロモーション推進課
電話番号:072-471-5678(代表)
メール:city-promotion@city.hannan.lg.jp