私たちの共創チャレンジ
皆様からお正月に関する情報を投稿していただき、万博会場で展示したり、一冊の本にまとめて「みんなのお正月全集」として発行したりします。
2024年の募集テーマは、「世界に未来に伝えたいあなたのお正月」「ココが変だよお正月」「お正月の和菓子」「お正月の火祭り」の4つ。
さらに、2024年は、別の共創チャレンジである「正月の殿堂」と連動。日本正月協会の実地調査と、皆様からお寄せいただいた投稿を併せて、日本一の正月県を決定します。
2024年は、募集期間終了後、4つの募集テーマの内、一つを2024年のメインテーマに設定し、そのテーマに基づき、日本一の正月県を決定。メインテーマに正月県からご投稿いただいた皆様にもれなく、豪華プレゼントを贈呈いたします。
書籍にする際には、他国語の説明文を加えるなどし、お正月の魅力が世界に伝わるように編集してまいります。
2025年のテーマは未定です。
未来への宣言
この取り組みにより、まずは日本人一人ひとりが、各々の住む地域の正月の郷土文化の魅力を再認識・再確認していただき、伝統文化の継承と発展に繋げます。
そして、それを万博を通して世界に向けて発信することで、日本の新たな魅力発信につなげ、観光増進、国際相互理解の促進を図ります。
2025年のお正月にお寄せいただいた投稿と共に、万博開催期間中に書籍を発行することを目標としています。
<柳田國男民俗学から、新しいステージへ>
日本のお正月を学問として研究し始めた先駆者として名高い、柳田國男。日本民俗学の開祖として知られ、文豪としても名高い柳田は、全国各地の民俗を調査し、多くの資料を残してきました。その中のテーマの一つとして、「年中行事」や「正月」もあったのです。
明治時代の近代化の流れの中で、急速に消えてゆく民俗文化に危機意識を持ったことが、こうした取組のきっかけでありました。その功績は計り知れませんが、一方で、課題も残しました。それは、民俗文化の消滅に、歯止めがかけられていないことが、相変わらずの課題となっていることです。
この状況に対して、この共創チャレンジでは、提案と模索を試みます。その提案とは、「柳田國男以降の民俗学が、単に研究対象としてしか民俗文化を見てこなかったこと」を反省点とし、「それに携わってきた人々、つまり、伝統文化の継承者たちにもスポットライトを当て、手本となるべきものとして称えることで、次代への継承を啓発すること」です。
この「称えるべきかどうか」という主観の介在は、ある意味では、客観的であることを求められる学術研究には、あるまじき行為かもしれません。しかし、我々、日本正月協会は、学術としてお正月の研究をおこなうに留まらず、その継承と発展を促すことを目的とする団体でありますので、団体の目的には則しています。
まとめると、この共創チャレンジでは、「単に研究対象としてお正月の伝統文化を記録する」という、柳田式民俗学資料の焼き直しではなく、「そこに携わる人を称え、継承を促すこと」をも目的としている点が、世に提案し、模索しようと試みている点です。
きっかけ
すでに別の共創チャレンジとして登録済みの「みんなのお正月全集2023」では、まだ万博会場において共創チャレンジがどのような扱いになるのか未発表段階でスタートしたものでした。そのため、「一冊の書籍として寄せられた投稿をまとめること」のみを打ち出し、万博でのあり方についての検討は十分ではありませんでした。
この「みんなのお正月全集2024-2025」では、本への掲載に加え、万博会場にて投稿いただいた資料類を展示することも視野に入れている点が、前回との一番の違いとなっています。
「全集2023」での取組は、書籍としてすでに形となり、一定の成果を挙げました。こうしたこれまでの経緯・経過を誰しもにわかる公的記録として残しておくべく、「全集2023」を上書き・変更せず、新たな共創チャレンジとして「全集2024-2025」を登録申請することとしました。
大阪・関西万博のテーマとの関わり
この共創チャレンジにおける「いのち輝く未来社会のデザイン」とは、伝統文化継承者やその情報を、単に研究対象として見るばかりでなく、称え、輝かせ、手本として啓発することで、未来社会をデザインすることです。