今回は、6月に行われたダーウィンコース「タンポポの回」についての投稿です。
新型コロナウイルスの影響により、フィールドワーク・探Qゼミともにオンラインでの実施となりました。
6月6日の本講座では、『大濠公園の在来タンポポと外来タンポポはなぜ分布が分かれているの?』という疑問から、仮説と検証方法をみんなで考えました。
そこで「生き物の影響」「環境の影響」「人間の影響」という3つの仮説がでてきました。緊急事態宣言発令中だったため、生物学が専門の矢原館長と九州大学の永濱さんと科学館スタッフが現地調査する様子をZoomで見学してもらいました。
①タンポポ生息エリアで固定カメラで観察し、昆虫が何回来たかカウントします。
現地調査では、カメラを置いて花にくる昆虫の数の調査・土の砂の大きさ調査・エリアごとのタンポポの数の調査を行い、タンポポの分布を知るためにタンポポ地図を作ることになりました。
在来か外来かを見分けるとき、通常はタンポポの花の「総苞片(そうほうへん)」で見分けますが、6月半ばなので、花はあまり咲いていませんでした。しかしタンポポの葉で在来タンポポと外来タンポポを見分ける必要があるため、花が残っていて在来か外来か分かるタンポポの葉から違いをみつける事にしました。
②土の状態を調べる様子。
③ふるいにかけて土や砂の粒の大きさをみていきます。
6月13日の探Qゼミでは、葉っぱの「頂裂片」(頭の三角の部分)の大きさの違いを調べました。在来タンポポと外来タンポポの葉それぞれの「全体の長さに対する頂裂片の割合」と葉の数をヒストグラムというグラフにして見比べました。そうすると、外来タンポポの方が「頂裂片」の割合が大きいことが分かりました。
ここでは、たくさんある葉のデータを見やすくするための「グラフ化」を学んだので、これで葉だけでも在来タンポポと外来タンポポを見分けることができそうです。
これでタンポポの分布地図を作成することができそうですね!
④館長が土の状態を記録に取る様子。
「野帳」というフィールドワークを行う研究者が
よく使用するノートに記録しています。