九州探検隊は長崎県対馬市と、対馬の海ごみをアート作品にアップサイクルする
「海ごみアートプロジェクト」を行いました。
回収された海ごみが集められる
対馬クリーンセンター中部中継所に
作品を展示しています。
■プロジェクトの経緯
2022年11月に対馬市と㈱博多大丸はSDGsに関する包括連携協定を締結しました。
そして”多くの方々に海ごみ問題について知ってもらうこと”を目標として、啓発活動を行っています。
長崎県対馬市は、地形や海流など様々な条件が重なり、多くの海ごみが流れ着きます。
市では、漁業者やボランティアの方々の協力を得ながら、年間約8千㎥の海ごみを回収しています。
回収された海ごみは、対馬島内の対馬クリーンセンター中部中継所に運ばれ、再資源化に向けて処理されているのです。
中でも多く流れ着く海洋プラスチックごみは、色別に分けられ、破砕処理をされています。
この破砕処理された海洋プラスチックごみをプレシャスプラスチックの活動でアップサイクルすることを目指し、
九州探検隊は「海ごみタイルアートプロジェクト」を始動しました。
■海ごみタイルアートプロジェクト
海ごみタイルアートプロジェクトは、対馬市で回収された海洋プラごみを
プレシャスプラスチックの機械で溶かし、様々な色のタイル型に成形、それらを張り合わせて一つの絵柄で表現しようというものです。
破砕された海洋プラごみを活用して作品にすることで、
海ごみの新たな価値を生み出すことや作品作りに携わった人、鑑賞した人の海洋プラごみ問題への関心を高めることを目指しています。
今回、作品のモチーフにしたのは、
対馬の代表的な渡り鳥のひとつである
「ヤマショウビン」。
黒い頭、白い胸、腹から下尾筒は橙色、紺色の翼と赤いくちばしを持つ美しい渡り鳥です。
自然豊かな対馬の魅力を作品にすることで、
その魅力を守る活動に繋げることができればと願いを込めました。
■活動の様子
対馬市SDGs推進課の協力をもとに、「海ごみタイルアートプロジェクト」は、
対馬市立西部中学校、長崎県立対馬高等学校、公募で募集した対馬市民、
と多くの方と共に作り上げる共創プロジェクトとなりました。
初日の21日は、対馬市立西部中学校1年生の総合学習と、自己表現部の部活動で一緒に活動を行いました。
対馬市SDGs推進課前田さんによる
「SDGsと対馬の海ごみ問題」
九州探検隊箱崎さんによる
「百貨店スタッフがなぜ対馬の海ごみを?~九州探検隊の取組~」
プラスチック唐津小嶋さんによる
「ごみを宝に!~プレシャルプラスチック唐津の取組~」
この3つの講話の後、実際にプレシャスプラスチックの機械を使って、みんなで様々なタイルづくりの体験を行いました。
【4月22日(土)】
作品を展示する対馬クリーンセンター中部中継所にて、
対馬高校ユネスコスクール部・西部中学校自己表現部の生徒、対馬市民の皆さんと
共同作業でタイルアート作品を制作しました。
アート作品の制作の前に、参加者全員で中部中継所の施設を見学。
対馬市環境政策課の阿比留課長の案内により、中部中継所で海洋ごみが回収されて、処理されるまでの流れを学びました。
施設見学後、アート作品の制作に取り掛かりました。
作品のベースは、対馬の自然を生かした作品作りを行うクリエイターの小宮翔さんが制作。
イメージ図を見ながら、皆で様々な色のタイルをパズルのように張り合わせ、
だんだんと作品になっていく様子に、とてもワクワクしました。
参加した子供たちの代表者が最後の数ピースを貼り付け、いよいよ海ごみタイルアートが完成!
小宮さんが制作した照明でライトアップ!
参加した子供たちからは、
「ごみを使ってアートをみんなで作ることができ、とても貴重な体験ができた」
という感想が聞かれました。
ごみを単なる“ごみ”として捉えるのではなく価値ある資源に変えることを、子供たちと楽しく体験しながら学ぶことができ、
九州探検隊にとっても貴重な経験となりました。
▲一緒に活動したメンバーで(KOMIYA SILVER小宮さん、対馬市SDGs推進課・環境政策課の皆さん、プレシャスプラスチック唐津の皆さん、九州探検隊)