未来への宣言
1992年のリオ宣言(「環境と開発に関する国連会議」)において提唱された「持続可能な森林経営」の達成に貢献することにより、(1)日本の国土の7割を占める森林資源の活用と(2)「森林資源を持つ中山間地域と木の使い手となる都市部を繋ぐ」ことによるSDGsの目標達成に貢献することを目指します。
・環境や人々の健康への親和性が高い木材の幅広い活用方法を共創することを通じて、SDGs目標達成だけでなく、世界に新しい木材利活用のモデルを示すことにより、森林に広くかかわる人々から材料を活用する建築関係者、さらには木造空間の使い手となる人々を幅広く繋ぐことを目指します。
・山と都市などの地域の枠組みや様々な産業セクターによって分けられているステークホルダーを繋ぎ、2050年までに「いのち輝く未来社会」に必要とされる持続可能な共創プラットフォームの構築を目指します。
きっかけ
大阪府木材連合会は、日本国政府、大阪府、大学や研究機関などのアカデミア、建築士会など関係団体と連携をしながら国土の7割を占める森林資源の活用について長年にわたり取り組んできました。
近年では、従来の活動に加えて、環境や人間の健康への親和性の高い木材の積極的な利活用推進を通じて、持続可能な都市の実現、山と都市を繋ぐことを通じた森林経営の健全化に向けた活動を展開しております。特に、大阪・関西万博テーマを支える「つなぐ」という概念は、連合会として様々な異なる立場の人々や組織を繋いできた我々の活動に大きく通じるところがあり、大阪府木材連合会を育んでくれた大阪・関西から具体的な「木」をキーワードとした課題解決のための持続可能なアクションを提案・支援する未来社会に繋がる試みを重ねていきたいと考えています。
創出・支援したい共創チャレンジ
大阪府木材連合会は、その設立以来、大阪府下の木材業者や様々な立場の建築関係者や企業などを繋いできました。近年では大学や研究機関との産学連携などにも取り組んでおり、「21世紀にふさわしい木材の利活用」に関する模索を続けています。今後は、大阪・関西万博のテーマの実現に向けて、「木」をキーワードとした様々な課題解決(例えば木材が健康や環境に及ぼす影響の実証、抗ウイルス性、木材の防腐、防火、耐久性の解決や これらの機能を備えた高付加価値型の木材製品生産等)を共創パートナーとして提案・支援するだけでなく、SDGsという世界共通の目標について、1992年のリオ宣言以来、目標が立てられているものの達成できていない「持続可能な森林経営」の実現を目指した共創チャレンジも支援したいと考えています。
また、万博に必要とされる木材調達は、開催国である日本の全ての地域から行うため、適切な調達コストやルートの実現、使用された木材の幅広いリユースなどの共創チャレンジの実現にも貢献したいと考えています。
大阪・関西万博のテーマとの関わり
木材は、持続的な生産が可能な自然資源であり、社会における利活用を促進することは、未来社会を担う世代に適切な森林資源を継承することに貢献するとともに、温室効果ガスの排出抑制や建築物などにおける炭素固定を通じたSDGsの諸目標達成にも貢献する。また、木材を活用することで人々に健康で快適な空間を提供し、都市化の進展により世界の諸都市が抱えている様々な問題解決にも貢献することが期待されている。大阪府木連では、このような社会課題解決に「木材」をキーワードとして貢献をする試みを重ねていきたいと考えている。
一般社団法人大阪府木材連合会
大阪府木材連合会(大阪府木連)は、その前身組織が明治期に設立されて以来、大阪府下の木材業者相互の協調と資質向上、木材産業の健全な育成、木材需給の円滑化を図ることにより、大阪府の経済発展と府民生活の向上に寄与するための様々な取り組みを行ってきました。主要な業務である「木材利用の促進」と「木材に関する相談業務」を通じて、今後も大阪府だけでなく西日本の森林林業活性化、都市部への木材活用促進などを通じた地域創生の推進を実現していきます。