
100歳まで自分の力で歩ける膝・腰の作り方
共創チャレンジ
2025.04.21


法人
チーム名 | 医療法人貴晶会戸田リウマチ科クリニック |
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共創メンバー | 医療法人貴晶会 戸田リウマチ科クリニック |
現在の活動地域 国/地域 | 日本 |
活動テーマ | |
健康のための生活習慣病予防、例えば高齢者向けのウォーキングの仕方の指導による予防や痛点ストレッチの今ある痛みを和らげる方法の指導などを行います。共生を創造する方々は運動とともにPRP(plate rich plasma:多血小板血漿)関節内注射などの最新の医療を組み合わすことが100歳まで自分の脚で歩けるために必要です。
その方法を大阪・関西万博を通じてたくさんの方々に知っていただき貢献したいと考えます。
特になし: 特になし
日本
自分の力で歩ける膝・腰の作り方を取り組んでいる医院・クリニック
100歳まで自分の力で歩ける膝・腰の作り方は 運動とともにわれわれによるPRP(plate rich plasma:多血小板血漿)関節内注射などの最新の医療の普及活動を組み合わせて行うことが100歳まで自分の脚で歩けるためには必要だと考えます。その方法を大阪・関西万博を通じてたくさんの方々に知っていただき貢献したいと考えます
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健康のためや生活習慣病予防のためウォーキングをしたいが、ひざが痛くて歩けないという高齢者が非常に多いです。実際歩行中に片脚だけで体重を支えている時には体重の約6倍の荷重が膝関節にかかります。だからウォーキングはひざが痛む人が行う運動としては不適切であるとの意見があります。
ひざが痛む年齢になると種々の生命にかかわる様々な合併症が現れてきます。これらの病気の予防にはウォーキングは有効なのでひざの痛みだけのために中止できません。なお、病気の予防のためのウォーキングではのんべんだらり歩くだけではなく連続して速歩きしなければ脂肪は燃焼されません。例えば、糖尿病の予防のためには1日8000歩、所要時間1時間半ウォーキングするべきですが、それだけではなく、90分の内20分は連続して速歩きをするべきです。だから、ひざへの負担を減らしてウォーキングをすることが重要です。年齢の変化でО脚になってくると、地面からの反重力が膝の内側にかかってひざの内側が痛くなってきます。そこで靴の中敷きを使って足の外側を高くすると足首が内側に移動し、地面からの力がひざの外側を通るようになります。
しかし、外側が高くなった靴の中敷きだけ着けても足首が内側に入るだけでО脚自体は矯正されません。でも同時に足首をバンドで固定すると足の裏での矯正力が膝まで伝わり、О脚が矯正されます。
変形性膝関節症になると膝を伸ばす筋肉である太ももの筋肉が衰えてくるので、スクワットをしましょう。でも、普通のスクワットでは膝が足より前に出て膝に返って負担がかかります。だから、壁にもたれかかり体重をあずけ、足がひざより前にでる態勢になりましょう
その状態で30°膝を曲げ、足を開き5秒止めて、内転筋(内もも)を鍛えましょう。この時のポーズがピンクレディーのペッパー警部の振り付けに似ているので、僕はペッパー警部風スクワットと名付けて本で紹介しました。ペッパー警部風スクワットは5回1セットとして1日に3回行いましょう。
膝で骨と骨との間のクッションの役割をする半月板は40歳を超えると自然と割れてくることが多いです。勿論、人間は脳が発達しているので年の功があります。しかし、僕がまだ救急病院の勤務医でよく交通事故での骨折の手術をしていた頃、10代後半の男の子の骨と40歳代の男性の骨では色も弾力も全然違うと感じていました。残念ながら整形外科が扱う運動器の絶頂期はやはり10代後半から20歳代前半だと僕は考えます。
若い頃には膝の軟骨と半月板の形は鍵と鍵穴の関係のようにぴったりはまり込んでいます。しかし40歳を過ぎると軟骨の量が減ってきて半月板の形と合わなくなり、そこに体重が増えると誰でも半月板は割れてきます。割れた半月板の破片が外にはみ出して神経の通っている靭帯を圧迫するのが変形性膝関節症の痛みの原因です。
そこではみ出した半月板を指で元に押し戻すのが痛点ストレッチです。僕が患者さんに指導している痛点ストレッチは「鵞足(がそく)」と「内側側副靭帯」を押して伸ばす方法です。鵞足とは、ひざの内側を後ろから前に斜めに走る筋肉の集合体で、ひざを曲げる働きをしています。また、側副靭帯はひざの内側を縦に走る靭帯で、ひざの横揺れを防ぐ役割をしています。
この鵞足を、上から下へ少し痛みがあるぐらい押さえながら、1秒ずつ10回こすり下げます。鵞足が終われば、側副靭帯も同じようにこすり下げ、3セット行います。
多血小板血漿は英語でPlatelet Rich Plasmaですので頭文字をとってPRPと呼ばれます。人間の体は傷ができると血管が切れて出血します。出血した血液の中の血小板が線維を出して血液を固めます。皆さん小さ時に傷口にできたカサブタから糸がでていたのを見たことがあると思います。あの糸を造るのがPRPの主成分です。つまり、すり減った軟骨の上にカサブタを造るような治療がPRP関節内注射です。戸田クリニックでPRP関節内注射を受けた人は2018年8月から2023年3月までの約5年間で178人です。ちなみに他人様に打つ前に自分の体で試したので1例目は僕です。僕の場合はそれまでジョギングをすると右膝が痛かったのですが、約5年たっても未だに痛くありません。内訳は膝が164人(うち両膝が35人)、股関節11人(うち両股関節が2人)、腰3人です。両側を2と勘定すると合計215関節です。成績は治療前の関節の痛みを100とした時6か月後の痛みが50以下、つまり痛みが半分以下になった関節は171関節(約80%)です。方法は血液を50CC抜いて制作会社に送ると研究室で血小板の数を増やしてフリーズドライつまり凍結乾燥して3週間後に送り返してきますので、これを蒸留水に溶かして関節に打ちます。
PRPは、簡単に言うと傷をくっつける糊です。元々スポーツ選手の靱帯や筋肉の怪我の治療として注射されていました。岩堀先生らの研究では、9人の野球選手の投球による肘関節尺側側副靱帯損傷にはたった1回のPRP注射でも平均11.2ヵ月経過観察において全例で合併症なく症状の改善がありました。
スラ23 だから、PRPはゴルフを含む運動と相性の良い治療法です。僕の研究ではPRPを打った56人の変形性膝関節症の治療成績を年齢、痛くなってからの年数、男性と女性の間、肥満のあるなし、О脚かどうか、レントゲン写真の重症度で2つのグループに分けて比べました。また、週2回以上運動しており、持続時間が30分以上で、継続期間が1年以上の人を運動習慣あり、それ以外の人を運動習慣なしグループに分類し比較しました。
その結果、運動習慣ありグループの改善率は運動習慣なしグループに比べて明白に優れていました。つまり、普段からよく運動している人ではPRPが良く効きました。その他の項目では改善率に明白な差はありませんでした。なお、運動習慣ありの23人中9人(約40%)がゴルフを週2回以上ラウンドしている人でした。
その理由ですが、人の体は上手くできていて、運動しだすと「転倒して、怪我をするかもしれない。」と自動的に血小板の質を高くするからです。アンズ先生達の研究ではエアロバイクを20分漕ぐ前と漕いだ後で採血を行いました。その結果、漕ぐ前に比べて、漕いだ後はPRPの容積や濃度が明白に増加しました。つまり、運動習慣は血小板の傷を治す力を向上させるので、PRP注射の治療成績が上がるのです。
このように運動とともにわれわれによるPRP(plate rich plasma:多血小板血漿)関節内注射などの最新の医療の普及活動を組み合わせて行うことが100歳まで自分の脚で歩けるためには必要だと考えます。