金魚のポイで医療に革命を

共創チャレンジ

2022.10.06

法人

チーム名一般社団法人メディカルキャリアラボ
共創メンバー一般社団法人メディカルキャリアラボ
主な活動地域日本 / 愛知
活動テーマこども、子育て、教育、次世代育成 / 科学技術、バイオテクノロジー / 安全・防犯、セキュリティ / 健康・医療(ライフサイエンス、ヘルスケア) / ものづくり、サービス / ロボット、AI / DX(デジタルトランスフォーメーション) / 大阪・関西万博の内容周知、テーマや意義の発信 /

私たちの共創チャレンジ

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▼外科医の現状
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手術の難易度が高くなり、
若手外科医にとって技術習得はより大変になりました。

日本における外科医不足はかなり深刻です。
この「外科医の手術トレーニング環境」を改善するために、

・外科トレーニング専用の金魚すくいのポイ
・金魚すくいの専用ポイによるトレーニングの自動評価アプリ

を開発しました。

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▼課題
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外科医を取り巻くトレーニング環境には、大きく2つの課題があります。

①トレーニングをする側の課題
手術の練習器具は各自/各施設で準備する必要がある

②トレーニングを教える側の課題
技量評価の定量的・客観的な指標が存在しないこと

未来への宣言

このトレーニングキットが外科医にとって一般的になり、技術習得の環境的ハードルが下がることで、外科を志す若者が増えるとともに、世界にとっても共通課題である手術トレーニング環境の問題が、日本発の本サービスによって世界中で解決される未来を目指します。

きっかけ

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▼スマホアプリとポイによる課題解決
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国内では、心臓血管外科の手術件数は増加傾向にあります。(1986年→2018年約7万件・約3.5倍)
一方、血管縫合の難度の高さから、心臓外科医・外科医の数は減っています。(外科医数:2002年を1とすると2020年は0.98)
外科医を増やすために、トレーニングにおける課題解決策として私たちが考案したのが、

・外科トレーニング専用の金魚すくいのポイ
・金魚すくいトレーニングの自動評価アプリ(e-Suture)

です。
安くて利用しやすい、高品質な、トレーニングキットです。
脆弱で繊細な金魚すくいのポイにトレーニング用の模様をスタンプし、その模様に沿って丁寧にかつ早く縫っていくというものです。

さらに、考案したポイのトレーニングにおける技量評価を定量的・客観的に行うことを目指し、スマートフォンを利用した手術手技の自動評価アプリを開発しました。 このトレーニングキットを使うことより、上記の2つの課題を同時に解決することができると考えています。 アプリでは、以下が自動的に採点されます。

・ポイに印字された黒いマークを正確に針で射抜いているか
・紙がどれくらい破れてしまったか ・縫った際に並んだ糸は綺麗に配置されているか
・手技に要した時間

また採点方法として、これまでは熟練者が目視で「だいたい上手だ」と判断していた感覚と同等の採点結果が出るようなアルゴリズムを開発し、この一連の研究結果を論文化しました。
この論文は、アメリカのJournal of Surgical Educationに投稿し、採択されました。
(Toshiyuki Yamada, Hisao Suda, Akihiro Yoshitake, Hideyuki Shimizu. Development of an Automated Smartphone-Based Suture Evaluation System. Journal of Surgical Education. May-Jun 2022;79(3):802-808. doi: 10.1016/j.jsurg.2021.12.012. Epub 2022

取組の展開

今後展開したい地域・方法日本全国・世界
共創を希望する方々==============================
▼皆さまと実現したいこと
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私たちが実現を目指していることは、
アプリとトレーニングキットが世界中で利用され、
今までのトレーニング環境に革新を起こすこと、
さらには、たくさんの医師の手術の技量が高まることです。

アプリとトレーニングキットを開発しましたが、
以下の課題を様々なリソースやノウハウをお持ちの皆さまと解決し、
目標を達成したいです。

・専用ポイの量産化
・EC活用によるポイの販売環境整備
・医師や医学生へのプロモーション
・アプリの採点精度(画像解析アルゴリズム)の向上
・アプリの多言語化

少しでも我々の取り組みにご協力いただける方が、
いらっしゃいましたらご連絡ください。

大阪・関西万博のテーマとの関わり

このトレーニングキットは、外科医の手術トレーニング環境を変える第一歩となり得ると考えています。

金魚すくいのポイを縫う練習の定量的・客観的な自動評価が可能となれば、
心臓血管外科領域だけでなく、手術を行うすべての領域への発展が可能です。(小さな傷でカメラを使用した手術やロボットを使用した手術も同様です。)

このトレーニングキットが外科医にとって一般的になれば、
外科医の教育は効率化され、外科を目指す若者が増えることも期待できます。

また、外科医の手術トレーニング環境の問題は日本だけの問題ではありません。日本発のサービスとして世界中に展開可能であると考えております。

SDGsとの関わり

メディカルキャリアラボの目標は、世界中の外科医の手術技量を効率的に向上させ(目標4:質の高い教育)、手術を行うすべての領域への発展をすることです(目標3:すべての人に健康と福祉を)。

WITHPROJECTS株式会社

澤 陵介

project@withprojects.co.jp 

 

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市販化に向けてのスケジュール

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市販化が進めば、トレーニングポイはネットでの通信販売で購入可能となる予定です。 (アプリはすでにAppStorehttps://apps.apple.com/jp/app/e-suture/id1585351527)でダウンロード可能です) アプリ(e-Suture)の改良:202210~202303 専用ポイの量産:202210~ 市販化の本格化:20234~ 上記のスケジュールはあくまで目安で、前後する可能性があります。