公益社団法人2025年日本国際博覧会協会
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共創チャレンジ
2022.11.02
法人
関西の著名な料理人達と食に関わる多くの方が連携し、持続可能な食の未来構築に向け、アイゴの完全養殖や他の未利用魚の活用・普及を目指す取り組みです。 この取り組みは、RelationFish株式会社と研究機関でアイゴ養殖とその普及に関する共同研究、さらに食に関わる多くの方と連携し、様々な未利用魚の活用、普及活動として実施します。アイゴの種苗生産、養成技術の開発については、試験飼育の課程などを支障の無い範囲で公開するとともに、一般消費者を対象とした試食会などを通じたイベントによりその普及を図ることによって、未利用魚の利用促進と魚粉使用が少ない魚種の養殖技術開発に貢献します。 アイゴは植食性を有することから、近年では磯焼けの原因ともされ、駆除の対象となっており、漁獲物が利用されれば、害魚駆除と未利用魚の利用という一石二鳥の利点が図れます。 また、植食性を持つアイゴは、魚粉など動物性タンパク質が少ない飼料で育てることができ、野菜くずなどの活用など養殖魚としては飼料面で持続可能性が高いのですが、本来、海藻を主食とするため独特の香りを持ち、利用が進まない原因となっています。研究機関での飼料の比較評価に加え、料理人の持つ技術により、下処理、流通時の改善、調理法や提供時の工夫により臭気を改善し、連携しながら社会受容性を高めていきます。 また、様々な未利用魚にもスポットライトを当てていきます。漁獲量の3割を未利用魚が占めています。丁寧に扱えば美味しい魚でも数が揃わない、料理しづらいなど様々な理由で捨てられてしまっているのが現状です。私たち料理人が率先して美味しさを伝えることで、未利用魚への関心を高めていきます。
アイゴ養殖を産業化させ、サステナブルな養殖対象魚のシンボル的存在へと育て、他の未利用魚への関心も高める計画です。
近年日本近海では天然魚貝藻類の不漁が多く報じられていますが、その原因としては気候変動や国際的な漁獲競争があり、それらが一時的なものではなく、将来に亘ってその改善が図られるかどうかが不透明な状況にあります。 このような状況に、これまで天然魚しか食材として使用してこなかった和食の高級料理店は将来の水産物供給に危機感を抱いており、今後は養殖魚を積極的に利用したいとの機運が高まっています。 そこで、関西の和食料理人達が立ち上がりました。有名料理人が中心となりRelationFish株式会社を設立しました。
持続可能な社会を実現するために、今私たちは何をすべきか? 未来の地球のために、私たちはどう⾏動して、何を遺すべきか? 多くの参画者と共に考え、作り上げていく過程そのものが、いただきますを考える会のめざす活動です。 今後の⼈⼝増加のなかで⾷料を増産してゆくには、⼈々が⾷のサステナビリティーを理解した⾏動が必要となります。 ⾷材は「⽔」と「塩」以外は、野菜も、果物も、穀物も畜産動物も、⿂介類も全て「いのち」あるものです。「⾷」は、命ある⼈が命あるものを育て、あるいは獲り、命ある⼈たちが、それら命あるものを運び、加⼯し、調理し、命ある⼈たちに届ける、そして廃棄されたものもまた命に還る「いのちのめぐり」です。 私たちは「いのちのめぐり」を考える「きっかけ」を共に創り上げて⾏きたいと思います。
私たちは、アイゴをきっかけとした「⾷の連携・循環」を目指しています。 「⾷の連携・循環」とは、⾷材の⽣産者(漁業・養殖業者そして農林業者も)、運送業、加⼯業、流通・販売業(仲買と⼩売)、外⾷産業(料理店)従事者、消費者、廃棄物回収業者が、できるだけ多く協同して、美味しく、安全で栄養価の⾼い⽔産物を、将来に亘って持続可能な⽅法で供給、消費、リサイクルすることを指します。 そのために、養殖では、現在旬の天然⿂には劣るところがある養殖⿂介類の味・品質の向上あるいは天然⿂に無い味の新しい⿂介類の創出と、持続可能な⽣産サイクルの構築、そして漁業では、天然資源の回復・増強と有効活⽤化に取り組みたいと考えています。またその課程を、⼦供も含めた⾊々な⼈たちが「⾷の連携・循環」を学ぶ機会としたいと思います。
【お問い合わせ先】
RelationFish株式会社担当 島村Mail:shimamura.relationfish@gmail.com
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