料理人発。アイゴ完全養殖の産学共同研究で、持続可能な食の未来を目指す

共創チャレンジ

2022.07.08

法人

チーム名いただきますを考える会
共創メンバー松尾英明(日本料理 柏屋)、澤田好史(近畿大学水産研究所)、上野修(浪速割烹 㐂川)、辻宏弥(法善寺 浅草)、島村雅晴(日本料理 雲鶴)、藤原研一(日本料理 子孫)、広里貴子(貴重)、石田有里子
主な活動地域日本 / 大阪
活動テーマこども、子育て、教育、次世代育成 / 科学技術、バイオテクノロジー / 食 / 地域活性化 / 海洋、水 / 生物多様性、自然環境、生物 / 農業、林業、水産業 / 環境、エネルギー / 循環型社会、サーキュラーエコノミー /

私たちの共創チャレンジ

関西の著名な料理人達と近畿大学がタッグを組み、持続可能な食の未来構築に向け、未利用魚アイゴの完全養殖・普及を目指す取り組みです。

この取り組みは、RelationFish株式会社と近畿大学でアイゴ養殖とその普及に関する共同研究として実施します。アイゴの種苗生産、養成技術の開発を行い、試験飼育の課程などを支障の無い範囲で公開するとともに、一般消費者を対象とした試食会などを通じたイベントによりその普及を図ることによって、未利用魚の利用促進と魚粉使用が少ない魚種の養殖技術開発に貢献します。

今回の共同研究ではアイゴを対象魚種として選びました。アイゴは植食性を有することから、近年では磯焼けの原因ともされ、駆除の対象となっており、漁獲物が利用されれば、害魚駆除と未利用魚の利用という一石二鳥の利点が図れます。
また、植食性を持つアイゴは、魚粉など動物性タンパク質が少ない飼料で育てることができ、野菜くずなどの活用など養殖魚としては飼料面で持続可能性が高いのですが、本来、海藻を主食とするため独特の香りを持ち、利用が進まない原因となっています。近畿大学での飼料の比較評価に加え、料理人の持つ技術により、下処理、流通時の改善、調理法や提供時の工夫により臭気を改善し、産学共同で社会受容性を高めていきます。

未来への宣言

アイゴ養殖を産業化させ、サステナブルな養殖対象魚のシンボル的存在へと育てる計画です。

きっかけ

 近年日本近海では天然魚貝藻類の不漁が多く報じられていますが、その原因としては気候変動や国際的な漁獲競争があり、それらが一時的なものではなく、将来に亘ってその改善が図られるかどうかが不透明な状況にあります。
このような状況に、これまで天然魚しか食材として使用してこなかった和食の高級料理店は将来の水産物供給に危機感を抱いており、今後は養殖魚を積極的に利用したいとの機運が高まっています。
そこで、関西の和食料理人達が立ち上がりました。有名料理人が中心となり「いただきますを考える会」を結成、さらに持続可能な食を実現させるためにRelationFish株式会社を設立しました。そして、具体的な行動に移し、近畿大学水産研究所大島実験場との共同研究を開始しました。

取組の展開

今後展開したい地域・方法関西を中心とした食に関わる方々を中心に、実験場の見学会や勉強会、試食イベントを通じて知って頂く機会を作り、仲間を増やしていきます。そして、輪を全国、世界へと広げていきます。
共創を希望する方々料理人、研究者、生産者、流通、小売、廃棄物処理業者、飼料・肥料メーカーの皆様、そして消費者の皆様、食に関わる多くの方々と連携して進めていきます。

大阪・関西万博のテーマとの関わり

持続可能な社会を実現するために、今私たちは何をすべきか?
未来の地球のために、私たちはどう⾏動して、何を遺すべきか?
多くの参画者と共に考え、作り上げていく過程そのものが、いただきますを考える会のめざす活動です。
今後の⼈⼝増加のなかで⾷料を増産してゆくには、⼈々が⾷のサステナビリティーを理解した⾏動が必要となります。漁業の現場は⼀般⼈、特に⼦供にはアクセスが難しいですが、養殖の現場はそれがとても容易であり、命を育てて命を頂くこと、すなわち⼈が「⾷べて⽣きる」ことの意味を直接感じることができます。
⾷材は「⽔」と「塩」以外は、野菜も、果物も、穀物も畜産動物も、⿂介類も全て「いのち」あるものです。「⾷」は、命ある⼈が命あるものを育て、あるいは獲り、命ある⼈たちが、それら命あるものを運び、加⼯し、調理し、命ある⼈たちに届ける、そして廃棄されたものもまた命に還る「いのちのめぐり」です。
このことを養殖では全ての課程で実際に⽬にすることができ、また体験できます。
そのような経験ができて初めて⼈は「⾷のサステナビリティー」の真の意味を知ることができます。
私たちは「いのちのめぐり」を考える「きっかけ」を共に創り上げて⾏きたいと思います。

SDGsとの関わり

私たちは、アイゴをきっかけとした「⾷の連携・循環」を目指しています。
「⾷の連携・循環」とは、⾷材の⽣産者(漁業・養殖業者そして農林業者も)、運送業、加⼯業、流通・販売業(仲買と⼩売)、外⾷産業(料理店)従事者、消費者、廃棄物回収業者が、できるだけ多く協同して、美味しく、安全で栄養価の⾼い⽔産物を、将来に亘って持続可能な⽅法で供給、消費、リサイクルすることを指します。

そのために、養殖では、現在旬の天然⿂には劣るところがある養殖⿂介類の味・品質の向上あるいは天然⿂に無い味の新しい⿂介類の創出と、持続可能な⽣産サイクルの構築、そして漁業では、天然資源の回復・増強と有効活⽤化に取り組みたいと考えています。またその課程を、⼦供も含めた⾊々な⼈たちが「⾷の連携・循環」を学ぶ機会としたいと思います。

【お問い合わせ先】

RelationFish株式会社
担当 島村
Mail:shimamura.relationfish@gmail.com