私たちの共創チャレンジ
「播州織産地博覧会(播博 ばんぱく)」は、兵庫県西脇市・多可町を中心とした地場産業「播州織」をテーマにした産地イベントです。イベントの特徴は、播州織の担い手自らが生地を販売し、織物産業全盛期の面影を残す西脇市のまちなかエリアの空き店舗や空き地を利用したまち歩きスタイルであることです。
産業構造の変化に伴い、日本の織物産業は大変厳しい状況にありますが、播州織は国内随一の生地産地として、培ってきたものづくりの技術や気概も持った職人など集積の強みを生かし、持続可能な産地を目指した様々な取組が進んでいます。
地場産業の未来を創造する播州織の進取果敢な取組とともに、産地の持つ魅力を国内外に発信することで、播州織の可能性を高めてまいります。
未来への宣言
・当たり前のように行われてきた産地の丁寧で質の高いものづくりの素晴らしさを広く伝え、次世代に継承していきたいと考えます。
・地域が誇る地場産業「播州織」を核に、地域が育んできたユニークな資源も生かしながら、産地をまるごと楽しんでいただける他では味わえない交流体験イベントを目指します。
きっかけ
播州織の産地である西脇市では、生産数量がピーク時の30分の1以下にまで減少する中、織物産業の再生・振興に向け、従来の素材産業に加え、産地発信で最終製品の創出を手掛ける「西脇ファッション都市構想」が進められています。こうした動きとともに、まちなかへの市役所・市民交流施設の移転にあわせ、地域の宝である播州織を見つめ直し、「織物のまちに、織物の名物市を」との熱い思いを持つ市民有志が、まちなか活性化イベントとして企画し、2018年からスタートしました。コロナ禍での中断はありましたが、同じ産地である多可町とも連携し、事業者とのリアルな交流が楽しめる産直の生地マルシェを中心にイベント内容の充実を図りながら、来場者も徐々に増えてきており、これまでに4回開催しています。地域の魅力を発信する取組が認められ、地域振興に関する表彰(「ふるさとイベント大賞 優秀賞」「産業観光まちづくり大賞 特別賞」)も受賞しています。
大阪・関西万博のテーマとの関わり
国内の織物産業は衰退傾向にある中、地域の暮らしを支えてきた播州織の魅力を発信し、多くの人にさまざまな関わりを持っていただくことで、「いのちを高める」共創の場の創出や「いのちを磨く」新たな価値観の創生につなげます。