能×スマートグラスによるXR体験

共創チャレンジ

2024.04.15

法人

チーム名NOH TECH ECHO
共創メンバー大沼 俊哉(テックマート株式会社)
金澤 好晃(テックマート株式会社)
主な活動地域日本 / 大阪
活動テーマ文化・芸術(アート) / エンターテイメント / 音楽 / 地域活性化 / DX(デジタルトランスフォーメーション) /

私たちの共創チャレンジ

能楽は、人間の感情や自然との関係を美しく描く日本の伝統芸術です。私たちは、命の尊さや人と自然との調和の大切さを学び、人生を豊かにすることを目的としています。大阪・関西万博のテーマ「いのち輝く未来社会のデザイン」に寄与するため、私たちは「能×XR」プロジェクトを通じて、能楽の魅力をXR技術で新たに紹介します。

能から学べる大切なことの一つは、物事の本質を静寂の中で見つめ、内省する力です。また、能楽の簡素な舞台装置や象徴的な小道具の使用は、想像力を刺激し、豊かな物語を心に描かせます。この「省略」の美学は、現代社会においても、環境負荷を減らし、心の平穏を保つことの重要性を教えてくれます。

「能×XR」プロジェクトでは、XR技術を活用し、能楽の伝統を未来の形で再解釈します。XRを通じて、能の舞台をバーチャル空間に再現し、世界中どこからでもアクセス可能にします。この取り組みにより、伝統芸術を新しい形で体験し、命の尊さや人間と自然の調和のメッセージを未来社会に伝えます。

このプロジェクトは、伝統と現代技術の架け橋となり、未来社会の構築に貢献します。能楽の古い知恵と現代のイノベーションが融合することで、持続可能で心豊かな未来への一歩を踏み出すことができます。

未来への宣言

現代は急速に進化するテクノロジーの波にのまれ、私たちは日常の忙しさに追われがちです。その中で、大切な人との関わりや自然との繋がり、生きることの真意を見失いやすくなっています。これからの時代、これらの価値がどれほど重要かが、より一層クリアになってきています。世界が大きな変化を経験した今、多くの人が心の中で「本当に大切なことは何か」を問い直しています。

「能×XR」プロジェクトは、そんな問いに答えるひとつの試みです。日本の伝統芸術「能」が教える、人との深い結びつきや自然との調和の大切さを、VRやARといった最新技術を使って再発見し、世界に伝えようとしています。配信するVRの動画は、まるで劇場にいるかのような体験を提供し、能の深い物語をより身近に感じさせてくれます。また、ARを使って演目の概要を多言語で紹介することで、言葉の壁を越えた理解を助けます。

このプロジェクトは、伝統と革新が融合することで、新しい文化体験を創り出します。それは、人々が日々の生活で「何が本当に大切か」を見つめ直すきっかけにもなります。能から学ぶことは、今も昔も変わりません。その普遍的な魅力を、最新の技術で新しい形で伝え、人々の心に新たな感動をもたらしたいと考えています。

「能×XR」を通じて、私たちは未来へ、人間関係や自然とのつながり、そして生きることの本質を大切にするメッセージを届けます。この取り組みが、文化の多様性と理解を深め、より豊かな未来への一歩となることを願っています。

きっかけ

DXの進展、コロナパンデミックの衝撃、そして脱炭素社会への移行という、人類がルネッサンスや産業革命以降にも匹敵する大きな時代の変化に直面しています。この転換期にあって、我々は新しい時代の形を模索し、迷いながらも新たな未来を築く必要に迫られています。

この不確実性の中で、世界中の人々が共有する普遍的な価値観、特に歴史や文化を愛でる心を新しい時代へと引き継ぐことが、これからの社会にとって極めて重要です。そのためには、伝統芸術と最先端技術の融合が鍵となります。私たち、最新のIT技術を駆使する企業と、格式高い歴史を持つ能楽の世界が手を組み、共創の精神で新しい価値を生み出すことに大きな意味があると考えています。

「能×XR」プロジェクトは、まさにこの理念を体現しています。DXによるデジタルの力と、コロナパンデミックを乗り越える人類の連帯、さらには脱炭素社会への移行を支援する環境への配慮を踏まえ、能楽という伝統芸術を現代技術を用いて新しい形で伝える試みです。これにより、古来からの教訓と現代のイノベーションが融合し、未来社会の構築に貢献することを目指しています。

取組の展開

今後展開したい地域・方法弊社では、フィリピンにおける教育分野でのつながりを基盤として、東南アジア全域に「能×XR」プロジェクトを展開する計画を進めています。この地域では、若者の人口が急増しており、彼らの間で新しい文化的流行を生み出す機運が高まっています。私たちの目標は、能楽の繊細な美を現代的でクールな形で若者たちに紹介し、日常生活の中に自然と溶け込む文化的要素として定着させることです。

具体的には、フィリピンでの教育プログラムを皮切りに、XR技術を活用した能楽体験を提供します。これにより、伝統的な日本文化の魅力を、若者が日常的に使用するデジタルデバイスを通じてアクセスしやすい形で広めることができます。さらに、ソーシャルメディアやオンラインプラットフォームを通じて、能楽のパフォーマンスや背後にある物語を紹介し、東南アジアの若者たちの間で興味を喚起します。

この取り組みが土台となり、次のステップとしてヨーロッパとの関わりを深め、能楽を通じた芸術の多様性と国際的な文化交流を促進していきます。ヨーロッパ各地での展示会やフェスティバルへの参加を通じて、能楽という日本の伝統芸術が持つ普遍的な美を世界に伝え、異文化理解の架け橋としての役割を果たします。

テックマートは、この「能×XR」プロジェクトを通じて、伝統と現代技術、東と西の文化が融合した新しいアートの形を創造し、世界中の若者たちに新たな視野と生活の豊かさを提供することを目指しています。
共創を希望する方々VR/AR技術者: 最新技術を活用して能楽の新たな表現を創出します。
文化学者: 能楽の文化的背景と意義を深く掘り下げ、プロジェクトに専門知識を提供します。
教育者: すべての年代に能楽の魅力を伝え、教育的価値を高めるプログラムを開発します。
コンテンツクリエイター: 魅力的なビジュアルコンテンツを制作し、能楽を幅広く紹介します。

大阪・関西万博のテーマとの関わり

「能×XR」プロジェクトは、大阪・関西万博のテーマ「いのち輝く未来社会のデザイン」に、私たちの解釈を加えた試みです。伝統と現代技術の交差点であるこのプロジェクトは、能楽の古典的な美しさと教訓を、XRの力で今日の世界に伝えることを目指しています。我々のアプローチは直接的で、能楽の核心を捉えつつ、それを現代の言葉で再構築しようとするものです。

具体的には、神戸にある上田能楽堂からVRで撮影されたパフォーマンスを世界中に配信し、AR技術を用いて演目の解説を提供することで、よりアクセスしやすく理解しやすい体験を提供します。このデジタル化されたアプローチにより、誰もが能楽の世界に触れ、その洗練された表現と深いメッセージから学ぶことができます。

東南アジア、特にフィリピンでの教育プログラムを通じて、能楽の新たなファン層を開拓します。この地域の若者たちの間で、能楽を一つの「クールな」文化的要素として位置づけ、それをヨーロッパとの文化交流の基盤とすることも視野に入れています。私たちの目的は、能楽の普遍性を世界に示し、文化間の理解を深めることです。

「能×XR」プロジェクトは、伝統と技術の融合を通じて、未来社会に貴重な洞察を提供すると信じています。大阪・関西万博のテーマに対する私たちの応答は、新たな文化的価値を創出し、世界中の人々にいのちの輝きを見つめ直す機会を提供することです。

SDGsとの関わり

目標4: 質の高い教育をみんなに
 能楽の歴史や文化、教訓を通じて、教育的価値を提供し、文化理解の促進に寄与します。

目標16: 平和と公正をすべての人に
 能楽が持つ平和へのメッセージや、異文化間の理解促進を通じて、より平和的で包摂的な社会の実現に貢献します。

目標17:パートナーシップで目標を達成しよう
 世界各地の文化機関、教育機関、技術企業との連携を通じて、持続可能な開発に向けたパートナーシップを強化します。このプロジェクトは、異なる分野の専門知識とリソースを結集し、SDGsの達成に向けて共同で取り組むモデルを示します。

私たちのチーム名である「NOH TECH ECHO」は、伝統的な能楽と現代技術が共鳴(エコー)することを象徴する名称です。

ここでの「エコー」は、過去からの声や芸術が、現代技術を介して新たに響き渡り、広がっていく様子を表しています。

能楽の古典的な美しさや深遠なメッセージが、テクノロジーの力を借りて、現代においてもなお生き生きと伝わり、多くの人々に響きわたるというビジョンを持っています。

この名称は、伝統と革新の間の対話を促進し、文化の継承と進化を目指すプロジェクトの姿勢を示しています。

 

お問い合わせ | テックマート株式会社 (tech-mart.co.jp)