公益社団法人2025年日本国際博覧会協会
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共創チャレンジ
2024.04.17
法人
豊かな海洋資源を守り、持続可能な開発の達成に寄与するため、すべて植物性食品のみから作られたわが国の伝統的な調味料である「うどんつゆ」の開発に挑戦する。だし・つゆの基本は、かつお節と昆布の相乗効果による。だし原料として一般的に使用されているかつおやさばの代替食品として、うま味成分が豊富であるきのこ類、昆布および野菜類を用いて新たなだし・つゆの開発に挑戦する。
世界が直面している2048年問題とは、地球温暖化、漁業による乱獲、プラスチックによる海洋汚染などによって、世界の漁業資源が絶滅する恐れがあるということである。これに対応し、持続可能な開発(SDGs)の達成に寄与するため、すべて植物性食品のみから作られた「プラントベースフード(食品)」の開発に挑戦する。植物資源を利用して、海の生物を守ると共に、植物・動物との共存を考えていくことである。 また、世界には、宗教や地域の違いによって、食品や料理などの多様な食習慣・食文化が存在する。健康増進やアレルギーなどにより医療的な制限に基づいた食事の多様性もある。すべての人々の食に対応できる、つまり食の多様性(フードダイバーシティ)にも対応できるボーダーレス食品の開発も目指していく。
大阪青山大学においては、栄養士養成課程の学生が卒業研究の一環として、企業と連携し、学生のアイディアを取り入れた商品の開発を毎年行ってきた。開発のコンセプトとして、「地元特産品の使用」、「高い機能性」、「添加物の不使用」などを念頭においてきた。現在、地球環境の保全と持続可能な世界を実現するために、本学ゼミ学生が2年間にわたり植物性食品のみを使用した「だし・つゆ」の開発に挑戦している。かつお節のうま味の主成分はイノシン酸がであり、まずこの風味と味に近づけることを目標とした。同じ核酸系のうま味成分であるグアニル酸を含むきのこをうどんだしの中心とした。このようにして植物のみで作ったプラントベースとしてうどんだし「ベジつゆ」が完成し、更なるブラッシュアップに取り組んでいる。
今日ほど、一人ひとりが互いの多様性を認め、「いのち輝く未来社会のデザイン」を考えて行く必要性を問われている時代はない。近未来において海洋資源が枯渇することに対応した行動が求められている。日本の食文化において、魚介類が中心となっているが、魚介類を守りながら海と大地の豊かさを共に守り育てる必要がある。日本の食文化の中心をなしている魚介類の大切さを認識すると共に、いのちと自然の大切さを認識する。
地球温暖化、漁業による乱獲、海洋汚染等によって魚類資源が絶滅する恐れが提起されている。大学と老舗だしメーカーのコラボレーションによって将来の食課題の解決へチャレンジする。 植物資源を利用して、海の生物を守ると共に、植物・動物との共存を考える。海藻類は大気中の二酸化炭素を光合成によって吸収し、有機物として固定し貯留することが知られている。枯死するとそのまま海底に埋没して、炭酸が長期間に渡って蓄積することから「ブルーカーボン」と呼ばれ、生態系の保全や再生に期待されている。また海藻類は、調味料の食材として不可欠なものである。そこで岩礁でコンブやワカメを育てると共に、砂泥場でアマモ類などを育てることによってブルーカーボンの蓄積を促進していく。
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〇HP ・・・https://www.osaka-aoyama.ac.jp/
〇大阪青山大学・・・ 電話072-722-4165 / FAX072-722-5190
〇大阪青山大学広報室 ・・・ 072-722-6643(直通)
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