久留米絣の革新と伝統の継承によるフレキシブルワークの実現

共創チャレンジ

2024.03.27

法人

チーム名久留米かすり池田絣工房
共創メンバー池田絣工房四代目・職人一同
主な活動地域日本 / 福岡
活動テーマ文化・芸術(アート) / 観光、インバウンド / 地域活性化 / ものづくり、サービス / 働き方改革、健康経営、ワークライフバランス / 工芸 /

私たちの共創チャレンジ

【伝統のフィールドで自由に自分らしく活躍できる場を創造したい。】

★久留米絣はかつては農家の農閑期の内職として発展してきた歴史があります。つまり働けるとき、働きたいときに働くという現代におけるフレキシブルワークの先駆けです。
特に手織りの現場では大量生産ではなくより質の高いものづくりを要求されるため、就業時間は職人によってそれぞれです。
池田絣工房では特に子育て中の方、介護中の方など時間に制約があったり、突発的に仕事を中断しなければならないような人たちにとって、先ずは働ける場を提供し、また安心して働けるよう更により良い場をつくり続けています。
どのような境遇にあっても、自由に働ける、活躍できるそんな社会を伝統を通じて実現していくことで、伝統の灯を灯し続けていきます。

【伝統の革新は限りある資源の有効活用と私生活の気づきから】
★伝統を継承し技術の革新を続けていくことにおいて最低限の生産量を維持し流通させ、市場に供給し続けていくことが重要です。またその中で限りある資源を無駄なく使いきることも大切なことだとな考えています。私たちの工房ではこれまでは処分し使用されなかった加工用綿糸を再利用し生地に仕立てる取り組みを始めました。限りある資源を有効に使用することをさらに深く追求していきたいと考えています。
また、久留米絣を普及し供給を増やしていくためにはその魅力を伝えていく必要があります。久留米絣の生地は強く、しなやかで、温度調節にも優れており、何より肌に触れてその良さを実感することができます。1日の生活の中で最も生地に触れる時間が長いのは就寝中です。今では減ってしまっていますが、かつて布団などの寝具として活用されてきた歴史があります。私たちはその原点に立ち返り寝具を中心とした活用方法で久留米絣の新たなニーズの掘り起こしを目指しています。

未来への宣言

池田絣工房では、創業から約100年、天然藍染、手織りにこだわりながら地域の織元や職人さん、家族たちと力をあわせて産地と伝統を守ってきました。
そんな中で自分たちの置かれている環境、職人さんたちが置かれている環境を見つめなおしました。
久留米絣づくりは多くの専門の職人により分業がなされなりたっていました。しかし時代の変化とともに産地規模は縮小し分業自体が成り立たなくなってしまっています。かつて手織り生地製造の多くは出機(だしばた:内職さんへの外注)によって支えられていましたが、高齢化による織り子の減少や住宅事情の変化で困難になりつつありました。そこで池田絣工房では職人が都合の良い時間に出勤して機を織り、それを出来高で買い取るという仕組みを構築しました。環境や状況が激しく変化する中で、その変化に対応して自己を変革し続けることで、多様な人たちが自由によりフレキシブルに活躍できるものづくりの場をこれからも創造し続けます!!
また、つくる人、つたえる人、つかう人たちが一体となり産地形成できることで久留米絣の更なる革新が実現できると信じています。

きっかけ

伝統産業の場においては高齢化が顕著で、後継ぎも少なく年々その規模は縮小しています。久留米絣産地においても以前から、工房で働いてくれている職人さん、絣づくりをさえてくれている職人さんの中でも介護であったり子育てであったりと様々な理由で職人を続けられないのではないかという不安をもってい人たちが多くいました。そんな中でどのようにしたら職人さんが仕事を続けていけるのか、これまで継がれてきた技術を繋いでいけるのかを考えました。
どのような境遇のひとであっても安心して働ける、諦めないでいい環境を創りたい。久留米絣を支えてくれている一人ひとりが、久留米絣を通じて幸せになることこそがこれからの未来に伝統を繋いていく為に最も大切なことだと思いチャレンジしています。

取組の展開

今後展開したい地域・方法日本国内
福岡県筑後地方(久留米、八女、筑後、広川の産地全域)

★久留米絣の製造工程では大きく分けて ①デザイン ②糸仕込み ③括り ④染色 ⑤機織りの5つが挙げられます。
それぞれの工程において技術の保管、記録を行います。
★職人間で仕事の内容や置かれている境遇を共有、理解することで助け合いができる環境を作ります。
★生活者視点、使用者視点の開発を行うため使用モニターテストなどを活用していきます。
共創を希望する方々つくり手の想いを大切にしたい方
伝統工芸に関係する方、関係したいと持っている方
伝統、文化を通じて地域を活性化したいと考えている方
チャレンジの趣旨に賛同いただける企業・メディア
チャレンジをご支援いただける行政機関

大阪・関西万博のテーマとの関わり

人間一人一人が、自らの望む生き方を考え、それぞれの可能性を最大限に発揮できるようにすると共に、こうした生き方を支える持続可能な機会と環境を創造していきます。

SDGsとの関わり

良いものづくりは良い環境から、ものづくりのつくり手の想いに共感してくださるパートナーと手を携え永く愛されるより良いものづくりを実現するため

お問い合わせは公式WEBページより
https://ikedakasuri.jp/