私たちの共創チャレンジ
日本の森林資源は本格的な利用期を迎えており、“伐って、使って、植えて、育てる” という森林の健全なライフサイクルを実現する必要があります。ここ岡山での地域活性化実現のためにも適切な森林の管理と利用が求められていますが、森林所有者の森林経営意欲の問題や森林の管理・整備コストの問題で、利用されないままの森林が増加しています。
そこで、NTT西日本岡山支店・地域創生Coデザイン研究所は、真庭市と木材生産を継続しつつICTの力を活用しながらエネルギー利⽤やカーボンクレジットの創出などによる森林資源の価値向上をめざし、森林デジタル化とCO2吸収量「視える化」の共同実証を行いました。この実証では、真庭市内の森林を対象に、ドローン空撮による樹種・材積量をデジタルデータ化、画像データのAI解析、およびレーザ測量を行い、従来の人手による森林調査に比べ大幅な省力化を実現しました。調査データをもとに、森林の収支シミュレーションやCO2 吸収量算定を実証しました。
未来への宣言
今後は、森林経営シナリオの策定やカーボンクレジット創出を通じ、森林の収益性向上、森林ライフサイクルの促進への貢献をめざしてまいります。さらには、これらの活動を通じ、国内の中山間地域における地域経済の活性化、日本全体のカーボンニュートラルの実現、および循環型のサステナブルな社会の実現に貢献していきたいと考えています。
きっかけ
NTT西日本グループでは、さまざまな社会・地域課題に対してICTを活用して解決に貢献するため、特に10の分野にフォーカスして地域社会のスマート化に取り組むプロジェクトを推進してきました。
林業DXは、そのうちの一つで、「一次産業×ICT」を志向する「スマートアグリ」内のプロジェクトとして取り組みをスタートしました。
今回、豊富な森林資源を有し、森林利活用による地域循環型経済の実現を志向し、また「SDGs未来都市」にも選定された真庭市と、共通の問題意識に至り、本プロジェクトの取り組みを進めてきました。
大阪・関西万博のテーマとの関わり
森林資源のライフサイクルの健全化を通して、大阪・関西万博のテーマ「いのち輝く未来社会のデザイン」の実現に貢献します。