公益社団法人2025年日本国際博覧会協会
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共創チャレンジ
2024.02.15
法人
「都会の真ん中でも、子どもたちが自由にのびのびと遊べる居場所を作りたい!」という想いから、自分達のまちに常設のプレーパークを設立することを目指し、公園などで出張型のプレーパーク(冒険遊び場)を開催しています。 プレーパーク(冒険遊び場)とは、「子どもは遊ぶことで自ら育つ」という子ども観に基づく屋外の遊び場。 1943年、デンマークのエンドラップ廃材遊び場が発祥です。 子ども自身の「やってみたい!」気持ちを大切に、できる限り禁止事項を無くしています。 大人が用意したプログラムや既成の遊具ではなく、子どもの手でつくりかえることのできる遊びが展開されるのが特徴です。 例えば、泥だらけになって遊んだり、木の実や葉っぱでままごとをしたり、木と工具を使って秘密基地を作ったり、火を起こしてアルミを溶かし、自分でおもちゃを作ったり。 子どもたちが自分の意思で来れるように無料で開催しており、全国400ヵ所以上に広がっています。 しかし、大阪市内には常設のプレーパークが「にしなりジャガピーパーク」一つしかありません。 そこで、常設型のプレーパーク開設を目標に、東住吉区・阿倍野区周辺、中央区周辺、西区周辺の子育て世代が自らの手で出張プレーパークを開催しています。 今ある公園も、段ボールや木材などの廃材や、自然の中にある素材や絵の具、道具、工具などを用意するだけで、プレーパークになります。 公園という公共の場を使うにあたり、行政や町会、社会福祉協議会との連携や、地元の企業からも廃材を提供していただき、捨てられるはずの廃材も子どもたちの手により輝きを取り戻しています。 自由な遊び場の必要性を感じる大人たちが協力し合えば、どこでも誰でも始めることができる活動です。 あなたも自分のまちでプレーパークを始めませんか?
私たちは「豊かな遊び環境を作る」ことで日本の子どもたちを「幸せ」にしたいと考えています。 2020年のユニセフの調査(※1)によると、日本の子どもたちの身体的幸福度が先進国38ヵ国中1位だったのに対し、精神的幸福度は37位という結果でした。 この結果が生まれた背景には、日本の子ども達を取り巻く「遊びの貧困」が深く影響していると考えます。 遊びに必要な時間・空間・仲間の減少。 そして、少子化に伴う子どもの遊びに対する不寛容な社会。 「いのち輝く未来社会」を担うのは子ども達です。 未来のいのちが輝くためには、今この瞬間にも、いのちが輝く時間を持たなければ実現できません。 それは豊かな「遊び」の中にあると確信しています。 そして、少子化が進むこれからの社会では、意図的に大人が子どもの遊びを保障しなければ、ますます遊びの貧困は進んでしまうでしょう。 子どもにとって、遊びは余暇の時間ではなく、生きることそのもの。 自分で自分のいのちを輝かせるための生まれ持った能力です。 改めて子ども達の「遊び」が持つ価値を問い直し、大人の私たちが子ども達の「遊び」を守れる環境を一緒に作っていきましょう! (※1出典:ユニセフ・イノチェンティ研究所 『レポートカード16 子ども達に影響する世界:先進国の子どもの幸福度を形作るものは何か』2020年9月)
都会の中でも、自然と触れ合いながら子育てをしたいという想いで、自主保育や自然体験活動をしていたグループ(長居、まちっこ)と、東京への引越しを機にプレーパークを知り、我が子からの大阪にも作って欲しいという声をきっかけに活動を始めたグループ(たねっこ)が、プレーパークを舞台にした映画の上映会を通じて出会い、協働を始めることになりました。 2022年、にしなりジャガピーパークや関西圏のプレーパーク運営団体のサポートを受け、大阪市のパークファン事業のプレーヤーとして、長池公園、松島公園、真田山公園の三カ所でプレーパークを開催。 2023年2.5.6.9月と、東横堀川INGの社会実験で合同プレーパークを開催。 その他、各団体がそれぞれ地域の公園やイベント内でプレーパークを開催しています。 大阪万博でプレーパークの存在や、遊びの価値をより多くの人に知ってもらい、子ども達が豊かに遊べる居場所が日本中に広がることを願い、共創チャレンジに登録することを決めました。
遊んでいる時の子どもたちのキラキラした笑顔や真剣な眼差しこそ「いのちかがやく」瞬間です。 「遊ぶ」という行為は、人を成長させ、文明を発展させてきました。 それは、子どもが大人へと育つ過程で必要不可欠なプロセスであり、昔も今も変わりません。 私たちは、未来に向けて日々変わりゆく社会の中で、昔から変わらずにあり続ける「遊ぶこと(やってみたいと思うことに挑戦・没頭できる環境)」を子どもたちに保障できる未来社会にしていきたいと思います。 子どもたちの自由で豊かな遊びを大切にするプレーパークの活動は「いのちかがやく未来社会のデザイン」に深く関わるものだと考えています。
3.「遊び」は人種、文化、世代などすべての垣根を超えられる手段であり、誰もが自分の「いのち」を輝かせられる偉大な本能といえます。 人は遊ぶことで自ら育ち、自分が何者であるかを知り、豊かな体験の記憶が幸福感につながります。 日本の子どもの精神的幸福度が低いことや、不登校児童生徒数が過去最多を更新し続けているといった社会的課題に対しても、様々な年齢層が集い、遊び、交流することで、子どもが居場所を見つけたり将来の夢を思い描いたりすることができるようになり、解決の一端を担えると考えます。 また、若年者層は自分自身の今後の道筋を見通すことができ、高齢者層はコミュニケーションによって活力が出るなど、どの年齢層にとっても健康と福祉の向上に寄与することができると考えます。 11.現代社会では地域の人との繋がりが希薄になり、遠くの親戚より近くの他人といった、かつてあった隣近所の関係性が無くなりつつあります。 安心して住み続けるためには、地域の人と出会い、地元を好きになり、愛着を持つことが重要です。 プレーパークでは、子どもの遊びを通して、子育てを見守りあい、語りあい、教えあいながら、様々な世代の人を巻き込んでいくことで多様性が生まれ、各々にとって存在が認められる居場所と成り得る点で、単なる遊び場づくりではなく、まちづくりの一環といえます。 17.遊び場づくりには、「時間・空間・仲間」が必要です。 空間について、特に都市部では自由に使える場所が限られるため、協力者との連携により確保できることが多く、仲間については、広報や周知などの協力を得ることで、大勢に集まってもらうことができます。 また、経済状況によらず誰でも来られる場を目指しており、参加者から費用を徴収することは避けたいと考えています。 しかし、豊かな遊びの実践には、遊びの導入用の材料や救急用品などが必要なこともあるため、パートナーシップによる実現が望まれます。 実際これまで、市、区、地域の社会福祉協議会、企業、町会、公園愛護会、ボランティア団体、近隣のお店等、様々な分野の方々にご協力いただいています。 私たちは「遊びの価値」を発信・実践し、共創パートナーとともに誰もが豊かな人生を歩む方法を考えていきたいです。
・長居プレーパークつくろう会 asobinotane.osaka@gmail.com
・まちっこパーク morimachikko@gmail.com
・プレーパークたねっこ osaka.playpark.pj@gmail.com
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