おかやまSDGsチャレンジ「瀬戸内かきがらアグリ」

共創チャレンジ

2024.01.01

法人

チーム名瀬戸内かきがらアグリ推進協議会
共創メンバー岡山市農業協同組合、晴れの国岡山農業協同組合(各統括本部)、JA岡山 藤田朝日ブランド米生産部会、JA岡山 足守・高松良食味米生産部会、JA岡山 興除雄町研究会、農事組合法人 矢神毎戸営農組合、JA晴れの国岡山 まにわヒノヒカリ・きぬむすめ生産振興協議会、JA晴れの国岡山 まにわヒメノモチ生産振興協議会、新庄村ヒメノモチ生産組合、JA晴れの国岡山 岡山東里海米生産部会、JA岡山 上南米麦クラブ、JA岡山 中央雄町米生産部会、JA晴れの国岡山 蒜山里海米生産振興協議会、生活協同組合おかやまコープ、中島水産株式会社、全農パールライス株式会社岡山支店、株式会社魚宗フーズ、梅錦山川株式会社、株式会社倉敷アイビースクエア、木徳神糧株式会社中四国支店、株式会社四方一商店、公益財団法人岡山県学校給食会、津田物産株式会社、株式会社エイ・クリエイション、株式会社つむぐ、嘉美心酒造株式会社、三冠酒造株式会社、NPO法人里海づくり研究会議、卜部産業株式会社、山陽新聞事業社、ノーイン株式会社、アサヒビール株式会社岡山支社、岡山県漁業協同組合連合会、日生町漁業協同組合、岡山市、備前市、瀬戸内市、真庭市、全国共済農業協同組合連合会岡山県本部、岡山県農業協同組合中央会、全国農業協同組合連合会岡山県本部各部署、農業生産法人ひるぜんワイン有限会社、タカラスタンダード株式会社岡山支店、タカラ産業株式会社、株式会社ウッディワールドのざき、テレビせとうち株式会社、独立行政法人日本貿易振興機構岡山貿易情報センター(ジェトロ)、学校法人関西学園岡山高等学校、イオンリテール株式会社イオンスタイル岡山、株式会社上神食糧、JA岡山瀬戸内ライスクラブ、JA晴れの国岡山津山きぬむすめ生産振興協議会、JA岡山藤田里海米研究会、有限会社安田精米、伊藤忠食糧株式会社、エスアールジャパン株式会社、岡山県立興陽高等学校、株式会社岡山コンベンションセンター、株式会社岡山高島屋、岡山トヨタ自動車株式会社、邑久町漁業協同組合、すかいらーく株式会社、全国農業協同組合連合会広島県本部、株式会社ゼンショーホールディングス、株式会社天満屋、株式会社天満屋ストア、農林中央金庫 岡山支店、株式会社八代目儀兵衛、有限会社HITT、福山市農業協同組合、株式会社プレナス、株式会社プロツアースポーツ
主な活動地域日本 / 岡山
活動テーマ食 / 地域活性化 / 海洋、水 / 生物多様性、自然環境、生物 / 農業、林業、水産業 / 環境、エネルギー / 循環型社会、サーキュラーエコノミー /

私たちの共創チャレンジ

 「里海」とは「人手が加わることによって生物多様性と生産性が高くなった沿岸海域」と定義されており、今では国内はもちろん海外にも波及して、海洋資源の枯渇した地域や汚染された地域の問題解決策として大変注目されています。
 私たちが進める「瀬戸内かきがらアグリ」は一般廃棄物として大量に排出されその処理に大きな問題を抱えているカキの殻(カキ殻)を有効利用して農畜産物の生産性を高める事業です。また、このカキ殻には微生物の増殖効果があることが認められており、生物多様性にもつながるとされている事や、里海の象徴であるアマモの再生活動に参画するとともに「瀬戸内かきがらアグリ基金」による収益の一部を里海再生活動に支援する取り組みなど環境保全活動にも積極的に取り組んでいます。
 瀬戸内かきがらアグリは漁業と農業が抱える問題を同時に解決するとともに、里山・里海再生に寄与していることで環境省が進めるローカルSDGs「地域循環共生圏」を目指して事業拡大を進めています。

未来への宣言

1.里海農畜産物が「社会的に意義のある取り組みによって生産された農畜産物」であることを発信してエシカル消費の推進を行います。
2.みどりの食料システム戦略に沿った「環境負荷の少ない農業」(グリーンメニュー)として里海農畜産物の生産拡大を図ります。
3.温室効果ガス軽減にもつながる「ブルーカーボン」の役割を果たすことで注目を集めているアマモの再生活動(里海再生活動)を引き続き支援し、漁業と農業の協働事業として取り組みを進めます。
4.森・里・川・海の連携した取り組みとして、漁業と農業、地域・企業・人をつなげ、偶然の出会いから新たな取り組みを派生させて、地域全体が活性化し、全ての人々が「笑顔でつながる」持続可能な取り組みになることを目指しています。

きっかけ

【瀬戸内かきがらアグリ】 
 水産系の一般廃棄物として扱われるカキ殻の年間排出量は全国で約16万㌧ともいわれていて、カキ殻の処理には漁業関係者のみならず行政、地域の方々の悩み事のひとつになっています。
 一方、5年前の農政大転換といわれた国による生産数量目標の配分が廃止されたことにより、全国の米の産地間競争は激化して、様々な新品種の育成とブランド化が進みましたが、岡山では品種に拘るのではなく廃棄物であるカキ殻を有効利用して資源循環型の農業を構築し、ブランディングを進めたのが瀬戸内かきがらアグリです。
【里海農畜産物の生産・販売】
 2016年から生産を開始した里海米は、品質向上と収量UPにつながることより県内全域で生産拡大が進められ、2023年では約3,200㌧の生産を見込んでいます。これは、生産開始から8年間でカキ殻約2,300㌧が使用され、岡山県の農業生産額の向上とカキ殻の再利用処理に貢献しています。 更に、里海米に続く里海農畜産物として里海卵、里海野菜、里海黒豚、里海酒など、新たな取り組みも開始され、カキ殻の利用範囲は確実に拡大しています。
 また、事業振興を目的に平成30年に「瀬戸内かきがらアグリ推進協議会」を設立。令和5年4月現在での会員数は85の組織に拡大しており、生産から販売まで一貫したバリューチェーンを構築して里海農畜産物のブランド化を進めています。
【里海再生活動】
 推進協では地元の漁業者と連携して里海再生活動の象徴的な取り組みであるアマモ再生活動に参画するとともに事業収益の一部を「瀬戸内かきがらアグリ基金」に積み立てて里海再生活動を支援する取り組みも行っています。
【協働事業として】
 里海米を企業のノベルティ(景品)として展開することで、今まで農畜産物の流通に関与していなかった異業種企業とのコラボレーションを実現。「売り手」「買い手」「社会・環境」「将来・未来」四方よしのグッドサイクルを生みだしています。また、瀬戸内かきがらアグリでの農業と漁業の連携した取り組みに対して、2020年12月に発刊された「沿岸域学会誌/33 巻第3号」では「岡山県沿岸部における干拓を巡る漁業と農業の400年以上にも及ぶ壮絶な紛争の史実を振り返れば、実に歴史的な出来事である。」と紹介されています。

取組の展開

今後展開したい地域・方法瀬戸内海沿岸地域はもちろん国内全域に普及させると共に里山と里海、森里川海のつながりの大切さを普及推進して、将来的には海外にも取り組みの環を広げたい。
共創を希望する方々農業・漁業関係者はもちろんのこと今まで農畜産物の流通に関与していなかった異業種企業や行政など多様な組織との共創を希望します。

大阪・関西万博のテーマとの関わり

持続可能な「食」の実現に際しては、売り手、買い手、社会・環境、将来・未来の四方良しを作り上げることが重要であると考え、森・里・川・海の連携した取り組みとして、漁業と農業、地域・企業・人をつなげ、偶然の出会いから新たな取り組みを派生させて、地域全体が活性化し、全ての人々が「笑顔でつながる」持続可能な取り組みになることを目指しています。

SDGsとの関わり

瀬戸内かきがらアグリはカキ殻を再利用して農畜産物の生産性を上げることだけが目的ではありません。里山と里海を守り育てる取り組みとして、漁業と農業、地域・企業・人をつなげ、偶然の出会いから新たな取り組みを派生させて、地域全体が活性化し、全ての人々が「笑顔でつながる」持続可能な取り組みになることを目指していることから、14.海の豊かさを守ろう。15.陸の豊かさを守ろう。17.パートナーシップで目標を達成しよう。に深く関与しています。

瀬戸内かきがらアグリ推進協議会

事務局:全国農業協同組合連合会岡山県本部 農産・園芸部 農産課

TEL:086-234-6876

担当者:小原 (こばら)