”画像診断オンライン講座”で医療リテラシーを向上させて健康長寿社会を実現!!

共創チャレンジ

2023.12.26

法人

チーム名診断支援データベース検討委員会
共創メンバー特定非営利活動法人メディカル指南車
顧 問 宮本正喜(兵庫医科大学名誉教授 サニーピアクリニック院長)
理事長 笹井浩介(特定非営利活動法人メディカル指南車)
理 事 石垣恭子(兵庫県立大学大学院 応用情報科学研究科 教授)
    竹村匡正(兵庫県立大学大学院 応用情報科学研究科 教授)
    仲野俊成(関西医科大学 大学情報センター 准教授)
    打田佐和子(大阪公立大学大学院医学研究科 先端予防医療学 准教授)
    安藤克利 (医療法人社団よるり会 理事長)
    加藤正彦 (株式会社インテグレート アズ 代表取締役)
    松岡真功 (株式会社BlueMeme 代表取締役)
監 事 松藤隆則 (京阪藤和法律事務所 弁護士)

進和会(後援)
大阪大学工学部・機械科-産業機械科1970年(前大阪万博開催年)入学の同窓会のメンバ-で構成されたグループの会です。 前大阪万博では 「進歩と調和」がテーマでしたので我々のグループ名を「進和会」としました。我々のメンバ-はいろいろの職種に就いており、それぞれの専門の内容を講演会で発表しております。
スタッフ名
有田美文、阿山隆夫、井上英二、井上年永、伊藤智博、稲田 裕、板野敏久、海原 誠、魚住正治、梅村博之、宇都宮道夫、大坂吉文、大石弘志、大場省介、加藤義昭、覺野恵介、木嶋 茂、近藤孝邦、佐藤純一、佐伯憲康、清水 滋、新谷隆之、首藤宗喜、辰己裕史、田中一生、田中博久、田川茂太郎、芳川晴彦、永井孝明、中井 宏、中西和之、中川隆昌、中尾年雄、成松 亮、長門典幸、沼井雅行、橋本 保、坂東貴司、深谷幸一、藤原茂美、松永秀嗣、松井孝至、松岡 孟、松村英二、松田晴夫、前川 篤、前田二三男、宮本正喜、水島(脇田)謹寛、宮下正廣、師井和夫、森 教安、森 直樹、山本秀弘、山地千博、横山嘉広、横山 恒、吉本隆光、吉田史朗、吉野正器、芳川晴彦
主な活動地域日本
活動テーマ健康・医療(ライフサイエンス、ヘルスケア) / 働き方改革、健康経営、ワークライフバランス / DX(デジタルトランスフォーメーション) /

私たちの共創チャレンジ

●共創チャレンジの背景
 現代医療ではX線、超音波、内視鏡などは各診療科で最初に行われる画像診断であり、正しい診断や治療のためには不可欠な手段です。しかし一方では正確な診断には医療従事者に高度な専門知識と熟練が要求されます。ところが実際の臨床現場では正確な画像診断のスキルを身につけた「専門医」は医師の数%にしかすぎないために、医療機関によっては画像診断の精度には「ばらつき」が大きいのが現状です。その結果、疾患の見落としや医療過誤による重症化や死亡例が発生しています。
 日本は先進国の中でも「専門医」が非常に少ないという社会課題を抱えており、育成する体制も十分ではありません。そこで厚生労働省では「専門医」不足に対応すべく、「専門医」以外の医師が画像診断を実施することを想定し、技師や看護師なども加えた「チーム医療」を推進しています。しかしいくら「チーム医療」を推進しようとしても、「チーム医療」を行うスキルを持った医療従事者を育成する体制が整っていません。
 人々がどの医療機関でも安心して治療を受けられる環境を早急に構築するためには、コンピュータを活用して画像診断を行う医師や技師をサポートすると共に、患者である我々の医療や医療従事者に対する理解を醸成する必要があります。
●メディカル指南車にはその解決策があります
 メディカル指南車は大学や大学病院に所属する高度な専門性を有した教員や専門医と知識情報処理の研究者が集まって2007年6月に設立しました。そこで、これまでに培ってきた画像診断におけるノウハウを活用し、「専門医」がYouTubeで画像診断のポイントや症例を解説する“画像診断オンライン講座”を開設しました。
 一方、メディカル指南車は市民活動を行うNPO法人であり、大阪市のプロポーザル事業の一つである大阪市市民活動総合支援事業におけるYouTubeチャンネル“知言大放送局”にも参画しています。“画像診断オンライン講座”を画像診断に携わる20万人の医療従事者、画像診断に関心のある患者やその家族のためのプラットフォームに成長させると共に、“知言大放送局”を通じて医療機関を受診する患者やその家族に対して画像診断における社会課題を認識して、的確なセカンドオピニオンを受けるために必要なリテラシーを養っていただくための情報発信を行うことができる唯一の団体であると考えています。

未来への宣言

 日本は人口当たりの医師の人数がOECD加盟国中では下位に位置しており、しかも専門性の高い医療従事者が少ないという課題を抱えています。そこでその対策として厚生労働省では「専門医」ではない医師が画像診断を行うことを想定して、検査画像を撮影する診療放射線技師、臨床検査技師や看護師なども含めて「チーム医療」を推進することにより、医師の負担軽減を図るように各都道府県知事に通知しています(医政発0430第1号)。
 しかし医師も含めてそれらの医療従事者を育成するための教材や指導者が確保できる教育機関は、大学病院を持つ一部の教育機関に限られています。また出版社が提供している文献等は症例数が少なく情報量が限られています。その結果、厚生労働省が目標としている「チーム医療」が推進できている医療機関は一部にとどまっています。
 メディカル指南車ではX線、超音波、内視鏡などの画像診断に対する専門知識を、知識情報処理や情報技術を用いて画像診断を行うために必要なデータベースを開発しています。その結果、これまでの指導方法に比べて「指導スタッフの質・量」「症例の質と網羅性」「オンライン化」など様々な項目において優位性が認められています。メディカル指南車の提供するサービスをあらゆる医療機関や教育機関が活用することにより、「ばらつき」のない医療が提供できる体制を構築していきたいと考えています。一方、患者やその家族にも現在の医療における課題を認識していただき、適切な医療機関を選択して医療従事者と正しく接するすべを身に着けるための情報を提供していきたいと思います。これらの取り組みにより疾患の早期発見を通じて、健康長寿社会を実現したいと考えています。

きっかけ

 “画像診断オンライン講座”はこれまでに25本のビデオを公開して、12万回以上の視聴回数と1,200名を超えるチャンネル登録者数を獲得してきました。しかし大阪市民を含む一般の人々に対する知名度は必ずしも高いとは言えず、“知言大放送局”から発信している
 「今の医療制度を知り、学び、自分の健康や疾患予防への意識を高めよう!」
 「医師に信頼されるセカンドオピニオンとは?」
 「医師との信頼関係を築くコミュニケーションとは?」
などのビデオの視聴回数は多くはありません。
 そこで共創チャレンジによりパートナーを得て、人々の医療に対するリテラシーを向上させて健康長寿社会の実現に貢献したいとの想いに至りました。

取組の展開

今後展開したい地域・方法 大阪市から日本全国に展開することはもちろん、医療先進国である日本の画像診断における知識・経験や症例を東南アジアを中心として全世界に展開したいと考えています。
 国立国際医療研究センター国際医療協力局が実施している医療技術等国際展開推進事業「フィリピンにおける医療画像診断能⼒強化⽀援事業」に、2019年度からメディカル指南車が参加した成果が内閣官邸の健康医療戦略推進本部広報資料に掲載されています。
・日本語版 https://www.kantei.go.jp/jp/singi/kenkouiryou/torikumi/index.html
・取り組み事業はPDF https://www.kantei.go.jp/jp/singi/kenkouiryou/torikumi/asia_jp.pdf 10ページ
・英語版 https://www.kantei.go.jp/jp/singi/kenkouiryou/en/torikumi/index.html
・MaterialはPDF https://www.kantei.go.jp/jp/singi/kenkouiryou/en/torikumi/asia_en.pdf 9ページ
 このようにメディカル指南車の成果を活用して、開発途上国の人々の健康維持にも貢献したいと考えています。
共創を希望する方々 この取り組みを広く情報発信できる地方自治体、およびマスコミや報道機関。
 医療従事者及びその育成にかかわる人たち。具体的には医学生、研修医、専攻医、医師、さらに診療放射線技師およびそれを目指す学生、臨床検査技師およびそれを目指す学生、専門看護師や認定看護師およびそれを目指す看護師などの医療従事者。さらにはそれらの医療従事者を育成する専門医、指導医の先生方、診療放射線技師を育成する教育機関の教員、臨床検査技師を育成する教育機関の教員、専門看護師や認定看護師を育成する立場の看護師など、医療にかかわる非常に多くの人々に対して情報発信することができる地方自治体やマスコミ、報道機関の皆様との共創を希望します。
 一方、患者やその家族になりうる一般市民の人々に広く情報発信できるメディアを運用しているマスコミや報道機関との共創も重要であると考えています。

大阪・関西万博のテーマとの関わり

 大阪・関西万博のメインテーマである「いのち輝く未来社会のデザイン」の実現には、疾患の早期発見による健康長寿社会を実現させる必要があります。
 現在の日本は有数の長寿国ではありますが、必ずしも健康寿命が有数であるとは言い切れません。寝たきり状態での長寿ではなく、健康で長生きするためには疾患を早期発見して適切な治療を行うことが重要です。
 そのためには、医療従事者の育成と並行して一般の人々の医療に対するリテラシーの向上を図り、医療従事者との正しい接し方を理解していただく必要があります。”画像診断オンライン講座”の取り組みは、大阪・関西万博のテーマと密接にかかわっており、テーマそのものであるといっても過言ではありません。

SDGsとの関わり

画像診断における医療従事者の育成と一般の人々の医療に対するリテラシーの向上をパートナーシップで実施することにより、疾患の早期発見を通じてすべての人々の健康長寿を実現する取り組みであるから。

お問い合わせ先

540-0026

大阪市中央区内本町1丁目2-1 大晋第三ビル202号

特定非営利活動法人メディカル指南車

事務局 info@medicalshinansha.or.jp

 

共創パートナーへのメッセージ

 現代医療において生体内の情報を可視化できる画像診断はなくてはならない手段です。そのために検査機器の精度は日進月歩で進化していますが、検査画像を正しく読み取ることができる専門性を有した医療従事者の育成が追いついていません。専門性を有する医療従事者の育成には10年に及ぶ月日と膨大な費用が掛かります。そこでメディカル指南車ではこれまで培ってきた画像診断の知識・経験や症例を利用して”画像診断オンライン講座”を運営しています。

 また、医療従事者とのコミュニケーションに課題を抱えている人が多く、セカンドオピニオンも正しく利用できない患者やその家族が多く存在します。これらの人々に対して”知言大放送局”を利用して医療に対するリテラシーを養ってほしいと思います。これらのサービスを通じて人々が安心して長生きできる社会を作り上げたいと思っています。ぜひ皆様と一緒に取り組みたいと思っていますのでよろしくお願いします。