私たちの共創チャレンジ
アートには様々な効用があることが報告され、いくつかの機関でも各種研究が進んでいます。
アートの効用として、例えば、美術鑑賞や美術創作はストレス、不安や抑うつの低減、認知機能の増強、幸福感の増進などに効果があると言われています。海外では医療機関で処方箋として薬投与ではなく、アート観賞をアドバイスするケースもあります。私たちは、アートの効用は、医療、健康、教育など様々な場面において有効であると考えました。
様々な空間、場所、そして地域をまたぎ、アートを軸としながら、各種イベントや、企業との連携を通じ、現代の社会が抱える様々な問題を見据え、「アートとライフスタイルの融合」から社会の課題解決を図り、もっと人間らしい生き方ができる世の中、未来社会を目指します。
未来への宣言
アートとライフスタイルを掛け合わせ、そこから生まれる様々な効果、効用、効能を学び、手に入れる機会を提供する仕組みを創り上げたいと考えています。これら一連の活動は、それを進める地域への国内外観光客の誘致、世界有数のギャラリーやコレクターからの関心をも高めることにも効果的と考えています。
きっかけ
金融業界に40年近く身を置いた後、一転してアーティスト支援活動に取り組んできましたが、これまでの経験を踏まえ、アートは心のポートフォリオを構築する上で最も相応しいテーマの1つであると常々考えていました。
地球上で人類が生きていく環境そのものが脅かされている昨今、「人間の価値観、生き方」を見直さなければならない今だからこそ、あるべき未来に向けて、社会やライフスタイルに溶け込むための「アートの在り方」が求められています。
ただ、特に日本は欧米と異なり、アートが社会やライフスタイルに溶け込んでいません。絵を描く授業はあっても、絵の鑑賞の仕方を学ばない教育環境、アート教育と就職などその先のキャリア形成と切り離して考える既成概念、若手作家に対する経済的・制度的支援が脆弱であること、加えて、おカネの運用手法をポートフォリオ(分散投資)で考えることを学習しても、心身を豊かにするおカネの使い方(心のポートフォリオ)はほとんど学習されず、話題にもされません。
今回の万博というイベントをきっかけに、そこに関わる多くの人たちと、アートとライフスタイルの関わり方を学び、考え、体験、そして実践し続ける活動を展開し、人類が心身ともに豊かに生活できる未来を創る一助になりたいと考えています。
大阪・関西万博のテーマとの関わり
「理想とする未来社会を共に創り上げる」ために、我々はアートとライフスタイルの融合にフォーカスしました。現代の人間の生き方を今一度、見直すきっかけとして、アートとライフスタイルの関わりを体験できる機会を様々な場所で継続的に提供していきます。DXとそこでのAIの活用が話題になる昨今、人が人らしく役割を持ち続け、幸福に生きていくために必要なこととは何かを考え、知る手段の一つとしても、アートを生活に取りこむことは効果的であると考えます。ゆえに「どこでもアート」というアートとライフスタイルの融合を誰しもが気軽に楽しめる形に具現化させ、そのことが、そこに関わる人たちの心身を健全にし、企業で働く人たちの労働環境を改善し、地域産業の発展にもつながり、皆が笑顔で、明るく暮らせる、活気ある街づくりとなるように推進していきます。
それは、SDGsの観点からも社会的役割の一助となり得ると考えています。