甲賀市

共創パートナー

2023.01.10

アフターコロナにおける「新しい豊かさ」によるまちづくり

 社会の成熟化が進むなか、これまでのものやお金に依存する価値観はゆるやかに薄れ、多様化しつつあります。そのようななか、新型コロナウイルス感染症による世界的な危機は、社会・経済活動に大きなインパクトを与え、「いつもの暮らし」の大切さを再認識することとなりました。そして、少子高齢化、多国籍化、働き方の多様化が進むなか、社会を一面的に捉えたこれまでの「仕組み」では、行政の根幹的な責務である「市民の生活を安定的に継続させながら、生命・財産(経済活動)を守ること」の難しさも実感しました。
 これからは、アフターコロナにおける「新しい価値観」「新しい生き方」「新しい家族のあり方」を包摂した「新しい豊かさ」を、市民、地域コミュニティ、市民活動団体、事業者等の皆さんと共に追求していきます。

未来への宣言

 このまちでは、すべての人の人権が尊重され、人と人のつながりや心のふれあいが生まれています。四季折々、豊かな風土は、私たちに多くの恵みをもたらすとともに、郡中惣による自治の伝統と、匠の手に伝わる確かな技術が受けつがれ、「甲賀流」の誇りを生み出しています。誰もが生きがいをもって、健康で安心して暮らし、もし誰かが不幸に苦しむことがあれば、まわりから温かい手が差し伸べられ、誰かが新たなチャレンジに挑むときには、力強い応援が寄せられます。
 私たち一人ひとりが地域の自然や伝統を守り、「住み心地」や「稼ぐ力」を高め、いつもの暮らしのなかで、市民であることに「幸福」や「誇り」を感じています。
 甲賀市を「選ぶ」人や企業が世界中から集まり、若者が住み続けたいと思い、新しい家族が生まれ、子どもの声があふれています。
 このような、まちや人の姿を「あい甲賀 いつもの暮らしに"しあわせ"を感じるまち」とし、輝く未来を実現するために行動することを宣言します。

創出・支援したい共創チャレンジ

甲賀市のリソースを提供するなど、以下の項目へのチャレンジを支援しつつ、市としても、市民、地域コミュニティ、市民活動団体、事業者等の皆さんと共にチャレンジ創出を目指します。
①自然と調和のとれたセンスのある景観づくり
②「自分らしく」誇りと逞しさ養う次世代教育
③アフターコロナを見据えた医療体制の充実
④誰にも居場所がある支え合いの福祉
⑤スマートシティ、スマート自治体による利便性の向上
⑥時代を超えた歴史、文化、芸術に包まれた豊かな暮らし
⑦ローカル経済による支え合いと安全な消費づくり
⑧都市部とのアクセスメリットを活かした便利なゆっくり暮らし
⑨若者層が挑戦できるまちづくり
⑩誰もが移動しやすい市内交通ネットワーク環境

提供できるリソース

フィールド 482平方キロメートルの広大な面積を持つ本市においては、人口が増えつづけている地域もあれば、過疎化が進展している地域もあり、歴史・文化、地域の営み、課題も異なります。様々な実証実験フィールドを市が地域住民の理解を得ながら提供できます。
ネットワーク 行政経営の基本的な方針として「オール甲賀」の取り組みを進めています。この取り組みは市民、地域コミュニティ(自治振興会、区・自治会)、市民活動団体、民間事業者(企業、農業者、金融機関など)の多くの皆さんに協力いただき、市民の力を最大限に活かすムーブメントのことです。これらの結びつきを最大限に活かします。
ネットワーク 市内には、アールブリュットや信楽焼きなどの芸術面においての結びつきも数多くあります。当市が万博イヤーに実現を目指す「表現祭(仮称)」も、地域コミュニティや市民活動団体、民間企業のお力添えのもとにつくり上げていきたいと考えており、「表現のまち」を共創します。
情報発信・PR 市の広報誌や公式SNSだけでなく、市民の多くが視聴できる市内ケーブルテレビ等を活用した情報発信が可能です。

今後の展開

今後展開したい地域 本市域内を実証実験の場として展開するほか、他の地域との連携も模索していきます。
共創を希望する方々 「創出したい・支援したい共創チャレンジ」に記載のとおり、市民、地域コミュニティ、市民活動団体、事業者等の皆さんとの共創を希望します。

大阪・関西万博のテーマとの関わり

 2028年までの市政運営の基本構想である「第2次甲賀市総合計画」において、誰もが生きがいをもって、健康で安心して暮らし、もし誰かが不幸に苦しむことがあれば、まわりから温かい手が差し伸べられ、誰かが新たなチャレンジに挑むときには、力強い応援が寄せられることを定めており、その未来像を「あい甲賀 いつもの暮らしに『しあわせ』を感じるまち」としています。これらは大阪・関西万博のテーマである「いのち」を大切にし、サブテーマである「いのちを救う」「いのちに力を与える」「いのちをつなぐ」と同じ方向性を見据えたものであり、SDGsの理念である「誰ひとり取り残さない」も基軸としたものです。

SDGsとの関わり

 人口減少が進み、コロナ禍による地域経済の縮小が懸念されるなか、交通弱者、日常の暮らしへの不安、困窮者、孤立、孤独などの課題が顕在化し、これらは個人の課題に留まらず、地域、行政の課題となりつつあります。また、これらの課題解決に向けては「行政にできることには限界がある」ことを前提としたうえで、多様な主体とのパートナーシップで取り組む必要があります。このことから、従来のように「支え手」「受け手」に分かれるのではなく、地域のあらゆる主体がパートナーシップを組み、それぞれが役割を持ち、支え合いながら暮らすことのできる「オール甲賀」の取り組みを推進します。

甲賀市

甲賀市は滋賀県南東部に位置し、日本遺産に認定された信楽焼や甲賀忍者のほか、東海道をはじめとする多くの史跡・文化財など、日常の暮らしのなかで文化や歴史を感じることができるまちです。一方で、製造品出荷額は年間1兆円を超え、15年連続県内1位であるなど、近畿屈指の内陸工業都市でもあります。新名神高速道路により、大阪・名古屋からは100km圏内に位置するとともに、将来的には名神名阪連絡道路が計画され、近隣市ではリニア中央新幹線の整備が予定されるなど、近畿地方の東の玄関口としての成長が期待されています。

【お問い合わせ先】

 滋賀県 甲賀市 政策推進課

 TEL:0748-69-2105

 MAIL:koka10041000@city.koka.lg.jp