
未来の医療と脳科学の最前線 ~命と脳を守る京都大学脳神経外科の挑戦~
共創チャレンジ
2025.01.14

法人
チーム名 | 京都大学脳神経外科同門会 |
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共創メンバー | 京都大学脳神経外科 |
現在の活動地域 国/地域 | 日本 |
活動テーマ | |
京都大学脳神経外科は、2025年大阪・関西万博において、「いのち輝く未来社会のデザイン」というテーマのもと、最先端の医療技術と脳科学の未来を発信します。特に、脳機能を守る手術技術とそれを通じて得られた脳機能解明の知見を、一般市民の皆様にわかりやすくお伝えし、持続可能な社会と健康寿命の延伸への貢献を目指します。
京都大学脳神経外科は、脳腫瘍に対する覚醒下手術で世界的に高い実績を誇ります。覚醒下手術は開頭手術中に患者さんを一時的に覚醒させ、脳機能をリアルタイムで確認しながら腫瘍を安全に切除する技術です。これにより言語や運動などの重要な機能を温存しながら、患者さんの生活の質を最大限に維持することが可能となります。さらに、覚醒下手術は単なる治療技術にとどまらず、脳機能の解明にも大きく寄与しています。たとえば、手術中の機能モニタリングや硬膜下電極留置術を通じて、脳の言語ネットワークや、モチベーション・「やる気」に関わる脳機能の解明など、新たな知見が得られています。これは「人間らしさ」や「生活の質」の本質に迫る研究であり、未来の脳科学や脳疾患治療の発展に繋がる重要な成果です。一方で、iPS細胞治療の研究も私たちの重要な取り組みです。薬剤抵抗性のパーキンソン病患者に対して、iPS細胞から誘導したドーパミン神経細胞を移植する治療法は、神経細胞が再生しないとされてきた常識を覆し、中枢神経系の再生医療という新たな可能性を示しています。これはSDGsの「すべての人に健康と福祉を」への具体的な貢献となり、持続可能な医療の実現を目指すものです。
私たちの取り組みは、脳を「守る」ことだけでなく、脳を「解き明かす」ことにも繋がっています。これからの未来社会において、脳科学と医療技術の発展は、すべての人の健康と幸福を支える重要な柱となります。大阪・関西万博という国際的な舞台で、最先端の医療技術と研究の成果を広く発信し、市民の皆様に「脳と共に生きる未来」の可能性をお届けします。
このプロジェクトは万博終了後も活動を継続し、以下の取り組みを進めていきます。
1. 一般向け講座・ワークショップ
市民が脳科学や医療技術について学べる場を提供します。これには、オンラインセミナーや教育コンテンツの作成、実際の研究施設の見学会などが含まれます。
2. 医療従事者向け研修プログラム
脳神経外科手術や最先端技術の普及を目指し、専門家や専攻医育成向けの研修を継続的に開催します。
3. 市民参加型研究
脳機能研究に関する市民参加型のプロジェクトを立ち上げ、患者さんや家族、研究者が協力して脳疾患の治療や予防に貢献します。
人材: • 人材
• 一般市民向けワークショップを企画・運営する教育専門スタッフ
• 医療従事者向け研修プログラムを指導できる専門医や研究者
• 市民参加型研究プロジェクトを推進するリサーチコーディネーター
• 技術・設備
• オンライン教育プラットフォームの開発と運営
• 教育資料や映像コンテンツ制作に必要な機材およびソフトウェア
• 研究施設の公開イベント用の施設整備および案内システム
• 資金
• 継続的な活動を支えるための助成金や企業スポンサーシップの確保
• 市民向けイベントや研修プログラム開催資金の確保
日本
京都大学脳神経外科が進める脳科学の未来と、最先端の医療技術を広く社会に伝えるこの共創チャレンジは、単なる展示にとどまらず、多くの方々と未来社会を一緒にデザインする活動です。一般市民・患者さん・科学・教育・テクノロジーなど、多様な分野の方々と手を携え「いのち輝く未来社会」を共に実現していきたいと考えています。
「いのち輝く未来社会」の実現に向け最先端の医療技術が切り拓く可能性を市民の皆様に届けます。
https://neurosur.kuhp.kyoto-u.ac.jp/
共創メンバー:京都大学 iSP細胞研究所