WAKAYAMA KNIT PROJECT
共創チャレンジ
2024.07.23
法人
チーム名 | WAKAYAMA KNIT PROJECT |
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共創メンバー | ㈱エイガールズ |
現在の活動地域 国/地域 | 米国(NY、LA)、EU(パリ)、日本(東京、和歌山) |
活動テーマ | ///////////////// |
和歌山ニット産地で代表的に生産される筒編ニット(丸胴)は、筒状に生地を生産できるため縫い目がなく、生地ロスが少ない商品を生産することができる。また、産地では衣料や裁断くずを回収し、繊維を分解し、再度糸として再生する「反毛(はんもう)」と呼ばれる活動に取り組んでおり、持続可能な生産への意識が定着している。大量生産、大量消費が問題視されるアパレル業界において、和歌山ニット産地の従事者は自分たちが作ったものに責任を持ち、生産時のロスや製品の消費を極力減らすよう努め、SDGs目標の実現に貢献している。
また、和歌山で生産されるニットがこのような持続可能な生産を体現していることを正しく消費者に伝えることで、消費者に対しても「つかう責任」の意識を喚起することができると考えている。誰もが毎日身に着ける「衣服」という身近なジャンルであるからこそ消費者の意識に働きかけやすく、またWAKAYAMA KNIT PROJECTが作るニット製品は柔らかい肌触りでありながら耐久性にも優れ、長く使うことのできる製品であるため、消費者にものを簡単に捨てない意識を培うことにも貢献できる。従来のアパレル製品は海洋環境への影響が明らかになっている。例えば、衣類の素材として広く使われるポリエステルは、洗濯する際に数多くのマイクロプラスチックを排出する。小さなプラスチック破片は、最終的に人類の飲み水に混入する危険があるほか、海洋生物が餌と間違えて体内に取り込んでしまうと重大な被害をもたらすことが分かっている。ポリエステルは、その製造過程においても水質汚染の大きな原因となっており、適切に管理されていない場合有毒な化学物質が河川に流れ込む可能性がある。これらの課題を解決するのが未来の繊維とも呼ばれるBrewed Proteinである。Brewed Proteinは微生物発酵(brewing)によって作られた構造タンパク質を原料としているためその製造過程で有害物質を発生することはなく、また生分解性が高いため、その繊維が洗濯や劣化によって海洋環境に放出されても、栄養分に分解され生物圏に戻ることが証明されている。国内初の人工合成による構造タンパク質素材(Brewed Protein)と和歌山ニットとの新製品は海洋環境の改善の面でSDGsの実現に貢献しているのと同時に和歌山ニットの技術力の高さを世界へと発信していく事が目的となる。
情報発信・PR: 消費者に製品の魅力を正しく、心に響く形で伝える方法として最も有効な手段は、生産者が直接消費者に語り掛けることである。生産者の顔が見えることで消費者は親近感を覚えて製品に興味を持ちやすくなり、また生産者が発する言葉には信憑性が感じられるため、製品の購入にも繋がりやすくなる。未だ国内外での認知度が十分でない和歌山ニットを大阪・関西万博を機に国内外で認知される産地ブランドへと発展させるために、万博での出展期間中を通してWAKAYAMA KNIT PROJECTに参加する生産者が交代で来場者対応に当たることを計画している。彼らが自分自身の言葉で、作り手としてのこだわりや製品にかける思いを語ることで来場者を惹きつけ、「和歌山ニット」という産地をより印象付けることができる。
和歌山以外の他府県への展開。また東アジア・東南アジア地域への展開。欧米に向けての展開。
和歌山ニット産業のみならず、地方創生の実現を目指すべく、『観光』事業社様との共創が必要となります。観光協会、商工会、地方銀行、県庁の皆様とも和歌山愛を深めるべく取り組みたく考えております。
1つの成功事例でもある、他産地の岡山(デニム)、今治(タオル)と同様に和歌山ニット産地が『Tシャツの聖地』となれるように、関西万博を通じて関係各位へつながっていきたいと思います。
『つなぐ、つながる』がこの関西万博への参加を決断した大きな要因。和歌山は100年以上の歴史を持つニット産地として長年栄えて来たが、1973年の第2次オイルショックによる綿糸価格の暴落、グローバル化の進展による産業構造の変化等が要因となり、現在は海外からの安価な輸入品が市場を席捲している。このような状況の中でも和歌山ニットは国産ニットの中では現在でも生地生産量1位を誇っているものの、和歌山ニット工業組合会員企業は現在では54企業へと減少しており、その多くは「家族型経営」が主流を占める。流通経路は伝統的に生地問屋を介したOEM生産・販売が主であり、付加価値額が低く抑えられてしまっているのが現状である。このような状況ではこの産地に従事する者たちも未来に希望が持てず、跡継ぎ不足や経営状況の悪化による廃業に歯止めが利かなくなってしまう。一貫したブランドイメージの発信、ラグジュアリー層をターゲットとした肌触りの良いカジュアルウェアという位置付けを確立することにより、高付加価値化とOEM依存体制からの脱却を目指す。これにより個々のニット関連事業者の売上と利益を増加させると共に、OEM依存体制から脱却し経営基盤を強化させることができれば、延いては和歌山の地域経済の活性化、新たな投資や雇用の拡大、労働環境の改善にも繋がると考えている。
会社URL:www.agirls.co.jp
和歌山ニットプロジェクト: https://www.instagram.com/wakayamaknitproject?igsh=Z2R0NXdrZ3FvdDRw
連絡先:yamashita@agirls.co.jp