日本の伝統文化の 『和紙』づくり。技術を伝承し、サステナビリティな未来社会に貢献!

共創チャレンジ

2023.07.07

法人

チーム名寿精版印刷 和紙開発プロジェクト
共創メンバー寿精版印刷株式会社
越前和紙開発賛同企業、江前教授(筑波大学)、鈴木教授(横浜国立大学)
富士製紙企業組合/アワガミファクトリー
主な活動地域日本
活動テーマ科学技術、バイオテクノロジー / 文化・芸術(アート) / 観光、インバウンド / 地域活性化 / 生物多様性、自然環境、生物 / 農業、林業、水産業 / 工芸 / ものづくり、サービス / コミュニティ・まちづくり、住まい / 環境、エネルギー / 循環型社会、サーキュラーエコノミー / 大阪・関西万博の内容周知、テーマや意義の発信 /

私たちの共創チャレンジ

衰退しつつある伝統産業和紙づくりの技術・文化の継承・発展に取り組みます。これを、当社だけでなく川上から川下まで地域の様々な方々、企業、研究機関と「共創」して実現したいと考えます。
具体的には、まず、原料となる楮・三椏・雁皮、そしてトロロアオイの産地に赴き、その育成の継続を確認していきます。また、遊休耕作地に、新たに育成をはじめ、和紙原料の調達をサポートしていきます。 そして、和紙づくりの持続可能な伝統技術に、現代の技術を掛け合わせ、これまでなかった廃棄ロス材を活用した和紙の開発を実現します。当社だけでは、解決できない大きな課題には協力企業や研究機関とともに取組みます。
当社と協力企業で、和紙産業の地域の創成と、技術革新による和紙開発で、いのちつなぐ持続可能なものづくり社会を目指します。

未来への宣言

日本の伝統産業でもある「和紙」の伝承と、今の技術だから可能になる和紙の開発を、当社だけでなく地場の協力企業、研究機関と共に取り組みます。

伝統産業を守り、いのちつなぐ持続可能なものづくりで、循環型社会形成を目指します。

きっかけ

当社は、1946年に創業し、今年で76年になります。
約40年前から、表面に凹凸がある和紙でも精巧に印刷できる技術を磨いてきました。
現在でも、高級製品のラベルに、和紙を使用し続けています。
 一方、産地では、日本の西洋化や電子化に伴い、和紙の生産が減少し職人が減りました。また、原料を栽培する農家も減ってしまいました。
 
 日本の伝統産業を、持続可能な循環型社会を形成するため、和紙づくりへの支援を決めました。

取組の展開

今後展開したい地域・方法地産地消の観点や共創を希望する人々の廃材を利用し、原料からの和紙開発を進めます。
共創を希望する方々①和紙の材料生産農家
②木工部材のパルプ化できる企業
③廃棄物を和紙として再利用したい方
④和紙に興味のある人々
⑤和紙を資材や販促物として活用し、ブランド価値を高めたい企業
 
など、多様な方々を希望しています。

大阪・関西万博のテーマとの関わり

日本の伝統産業であり、自然と共生している『和紙』の魅力を万博を通し、多くの方々と体験し、知恵と技術、文化と歴史を脈々と未来に受け継ぎ、サステナビリティな社会に貢献していきたいと思います。

SDGsとの関わり

『和紙』づくりは、自然と共生した「ものづくり」で、歴史の中で培われ、伝承してきました。未来につなぐ「持続可能なものづくり」と考えます 。
原料や副資材、製品など、廃棄するものまで全てを大切にし、創意工夫をすることで付加価値をつけ、長く使用してもらえる製品を創出しております。伝統産業における「つくる側」の責任を持った行動だと考えます。
『和紙』づくりの、多くの原料は陸から採られています。そのため、陸の豊かさが損なわれれば、当然伝統産業の生産も不可能になります。
伝統産業の開発・生産に、最も深く関わっていると考えます。

<お問い合わせ先>

寿精版印刷株式会社

WEBwww.rex.co.jp

TEL06-6770-2800(代表)

 

(くにざわ つとむ

  メール:tsutomu_kunizawa@rex.co.jp

 

久保 拓也(くぼ たくや)

  メール:takuya_kubo@rex.co.jp

 

森戸 真秀(もりと まさひで)

  メール:masahide_morito@rex.co.jp 

このチャレンジの投稿

  • 越前和紙の材料開発。 パルプ化を目指し、農地を観察。

    ※情報公開が可能になりましたので、過去にさかのぼり活動の報告をしていきます。     ■パルプの開発   国産原料の生産減少に伴い、その希少性から価格が上がり、国外産の原料が増えています。   プロジェクトメンバー内で協議し、持続可能な原料となるような、材料を探すことにしました。   そこで、地場産業から材料になり得るものを探すことで、将来にわたり原料化できると考えました。   越前は、大麦の産地であることから、麦藁をパルプ化し原料になるかを研究、開発することにしました。   当社だけでは、研究・試作が持続的にできないため、地元農家さんや製紙会社さん、大学の研究室と共創し、和紙づくりの伝統技術に、現代の技術を掛け合わせ、いのちつなぐ持続可能なものづくり社会を目指していきます。     ■農地の現場観察   福井県の越前市の農地にプロジェクトメンバーが訪問し、遊休農地を観察。 来期のパルプ化の検討に、この農地での栽培を検討していく。   この日は、良い天気に恵まれ、北陸地方ということで着込んできたが、少し汗ばむ陽気でした。   広い空の元、研究開発にこもる我々にとっては、心も開放的に・・・   大麦の栽培農家の方々と協議し、麦パルプ化開発を共創していくことになった。          

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  • 和紙の原料になる、 『トロロアオイ』を収穫してきました!

    ■『トロロアオイ』栽培地へ訪問   今年の夏に、芽掻きで訪問した「トロロアオイ」栽培農地へ伺いました。     今年の夏は良い天気が続き、例年より大きいものが多かったと農家の方も喜んでおられました。   これが「トロロアオイ」。土の中から立派な「根」が出てきた。 根の太さは、平均で直径約50mm。 大きいもので直径70mm以上もありました。 材料としては、上から約150mmと太い部分が使用される。   「芽掻きをしたもの」「芽掻きをしていないもの」を栽培し、成長の差を確認をしました。   この「根」をつぶして出てくる粘液を「ネリ」と呼び、 薄くて丈夫で保存性に富んだ和紙の重要な役割を担う。   芽掻きを十分に行い、栄養をしっかり蓄えさせることで、商品としての「根」を作り出す ことが実証できた。   2024年も、「トロロアオイ」の栽培に携わり、和紙文化の継承と展開に役立ちたいと思います。

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  • 『混抄和紙』で、熟成15年の 日本酒のラベルを作成!

    ■混抄和紙で製品ラベルを作成! 熟成酒ブランドの『八継』ブランドの「刻15 実楽」(製造元:沢の鶴)で、お酒の醸造工程で発生した米糠を和紙の抄造に混ぜて漉き上げ、製品の「ラベル」にした。 タンパク質成分が抜けるなど技術的な課題はあったが、和紙の製紙会社であるアワガミファクトリー社との共創で解決策を示し、ラベルへの抄造を行った。   ▶意匠紹介:https;://hakkei.site   ■「米糠」を混抄   日本酒の醸造する生産工程で生じる「米糠」を、和紙に抄造することで熟成酒のストーリーを奏で、製品価値を向上させる包材になった。     和紙の紙料に「米糠」を混ぜ、材料を削減する。また、「米糠」の艶やかさが、表面を滑らかにし、より一層 華やかなものにした。   ■製品の資材に使用。   熟成酒『八継』ブランドのラベルに使用されることで、和紙の魅力を広げる活動につながった。   製品サイトでは、その抄造など映像で公開している。 製品の包材に採用いただくことで、「伝統文化」を次世代に継承していくキッカケにしていきたい。            

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