LGBTQの子どもにも安全な場を。性の多様性を前提にしたすべての子ども・若者のためのセーフガーディング「レインボー・セーフガーディング指針・行動規範」

共創チャレンジ

2021.09.03

法人

チーム名レインボー・セーフガーディングプロジェクト
共創メンバー認定NPO法人 虹色ダイバーシティ
認定NPO法人 ReBit
主な活動地域日本 / 大阪
活動テーマこども、子育て、教育、次世代育成 / 安全・防犯、セキュリティ / ダイバーシティ、インクルーシブ / 人権 /

私たちの共創チャレンジ

性の多様性を前提にしたすべての子ども・若者に関するセーフガーディング「レインボー・セーフガーディング指針・行動規範」は、子ども・若者支援団体とLGBTQ(性的マイノリティの総称)支援に携わる団体とその支援者らが、その活動においてLGBTQの子ども・若者やその周囲の子ども・若者を傷つけることが決してないよう、予防的取り組みを促進するために認定NPO法人虹色ダイバーシティと認定NPO法人ReBitにより策定されました。

LGBTQやその周囲の子ども・若者に関わるすべての団体および関係者が、現場における子どもへの加害・子どもの被害を未然に防ぐため、本指針に基づいて活動を行うよう下記の方法で呼びかけます。

・「レインボー・セーフガーディング指針・行動規範」作成の経緯と内容の詳細について動画を無償公開
https://youtu.be/zeoKbIsky90

・「レインボー・セーフガーディング指針・行動規範」のひな形を無償公開
https://nijiirodiversity.jp/2539/

・自団体に適用するための検討会議の実施を呼びかけ

また、多くの子ども・若者に関わる団体に活用してほしいという想いで、作成した指針及び行動規範を無料で公開します。是非ご活用ください。

未来への宣言

LGBTQの子ども・若者の人権が尊重され、安全な環境を守るために予防的な取り組みを実施します。ジェンダーによる不平等が解消され、SOGIに関わらず全ての人に平和と公正がもたらされる社会の実現をめざします。

きっかけ

認定NPO法人虹色ダイバーシティと認定NPO法人ReBitは、2021年6月28日に、性の多様性を前提にしたすべての子ども・若者のためのセーフガーディング「レインボー・セーフガーディング指針・行動規範」を公開しました。本資料は、日本国内の子ども・若者支援団体とLGBTQ支援に携わる団体とその支援者らが、その活動においてLGBTQの子ども・若者やその周囲の子ども・若者を傷つけることが決してないよう、予防的取り組みを促進するために策定されました。

私たちは、大阪・関西万博にも、子どもや若者も含む多くのLGBTQの当事者や家族・友人たちが参加すると考えています。多様性を尊重し、すべての人が歓迎されるという大阪・関西万博のメッセージを伝え、すべての子ども・若者が安心して大阪・関西万博に参加できるために、「レインボー・セーフガーディング指針・行動規範」の周知・啓発をしていきたいと考えます。

取組の展開

今後展開したい地域・方法日本全国
共創を希望する方々子ども・若者に関わることのあるすべての団体

大阪・関西万博のテーマとの関わり

大阪・関西万博のテーマである「いのち輝く未来社会のデザイン」は、私たち虹色ダイバーシティの掲げる「誰ひとり取り残さない社会の実現」という目標とも重なります。LGBTを含むすべての人たちがいきいきと生きる未来の実現に貢献します。

SDGsとの関わり

【LGBTQの子どもの現状と、プロジェクトの意義】

子どものセーフガーディングとは、虐待や搾取をはじめ、子どもを傷つけるどのような行為も許さない環境づくりと、その予兆やSOSを見逃さない取り組みです。

LGBTQであり、かつ、子ども・若者であるということは、現在の日本社会の中では多重のマイノリティ性を持つということを意味します。特に、LGBTQの子ども・若者は自死やいじめにおけるハイリスク層であり、適切な支援は安心できる場づくりが求められています。

しかし、子ども・若者が参加する場で、LGBTQの子どもや若者の存在が想定されておらず、参加した子ども・若者が傷つけられることがあります。また、LGBTQ支援の現場でも、子ども・若者に対する配慮が足りず、問題が生じることがあります。こうした事態に対応するため、性の多様性を前提にした、子ども・若者のセーフガーディングの考え方を広げる必要があります。

私たちの取り組みに共感し、一緒に協働したい企業や自治体、教育機関、NPOなど、関心をもたれた方は、こちらの「お問い合わせフォーム」よりご連絡ください!

 

 

LGBTQ当事者の子ども・若者の声・事例】

 

●児童館のイベントの景品が男の子と女の子で違っていて、本当は男の子用の景品がほしかったけど、「女の子なのに」と言われそうで言えなかった。また、女の子は「ちゃん」づけで呼ばれるのも嫌だなあと思っている。

 

●習い事のコーチを信頼して、好きな男の子がいることを伝えたんだけど、お母さんに勝手にアウティング(暴露)されてしまった。

 

●トランスジェンダーの弟がいる。男の子の名前で呼んで欲しいと本人も言っているのに、周囲の子たちが今も以前の女の子の名前で呼んでいるのを聞くのが辛い。また、私のクラスメートたちも「お前の妹って、男なの?」などと嫌がらせで聞いてくる。

 

●LGBTQの居場所づくり団体がやっているイベントに初めて参加したら、みんなの前で「どんな人がタイプなの?」と聞かれて、アセクシュアル(どの性別も恋愛の対象にならない)と言えなくなったし、居場所がないように感じた。

 

●LGBTQのイベント運営の手伝いをしているが、年上のスタッフで距離感がなんだか近い人がいる。昨日はついに個人的なメッセージが来たけど、どうしたらいいのかわからない。

 

●LGBTQのイベントに初めて参加した子が「レズ」と言ったら、前からいるスタッフが「そういう言葉はこの場ではダメ」と理由も伝えずに強い調子で注意して、その子は全く話せなくなっていた。